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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

アフガニスタン:最も厳しい時期に食糧危機に襲われる

【2008年12月9日 アフガニスタン発】

アフガニスタンの人々に、多くの困難が次から次へと押し寄せています。戦争や暴動ですでに疲弊している中、最も厳しい時期である今、新たな困難―食糧危機―が彼らを襲っているのです。

非常に問題の多いこの国の中でも、最も平和であると言われている地域のひとつ、バーミヤンにでさえ暴力や衝突が起き、人々は、ポケットやお腹の中にまでその影響を感じています。

食糧価格の高騰

バーミヤンで、ポテトを拾う幼い女の子。
© UNICEF video
バーミヤンで、ポテトを拾う幼い女の子。ひどい干ばつと食糧配給トラックへの襲撃で、食糧の供給がより難しくなっています。

国境を越えた反政府勢力による攻撃と、ひどい干ばつが重なり、食糧価格は一般の人々には手の届かないところにまで押し上げられています。

さらに、今年の干ばつの影響で、土壌は色あせてからからにひび割れており、ほとんどの収穫物は枯れ果てた状態で、岩だらけの風景を飾っています。さらに、じゃがいも以外の主要作物は全てトラック輸送で運びこんでいる状態です。

人々の生活を圧迫

武力衝突、長く厳しい冬、凍結した道路・・・人々はいつもどうにかこうにか対処してきました。しかし今回は、今までとは全然違うと、人々は話します。

「食糧を運んだトランクが襲撃されるために、トラックは、襲われないように違う道を通らなければならない状況です。この影響で、燃料と単価が上がっています。」町から車でおよそ2時間半の山の中で商売を営んでいるアメエン・イクバルさんは話します。「食糧価格は、ピークに達していて、人々の生活を圧迫しています。みなさん、お金をほとんど稼いでいないので、私の店にもめったにお客がきません。」

「この厳しい状況から抜け出す手立てが見当たりません。私のお客は、後払いにさせてくれと言ってくるんですが、私のほうでも、現金収入がなくて、新しい商品を買うことができなくて困っています。村人たちは仕事がなく、皆、食べるものがほとんど何もありません。やっとのことで生き延びている感じです。」イクバルさんは話しました。

緊急手段

ファティマ・メエトラさんが勢い良くこちらに向かってきます。土気色の彼女の肌は、太陽とつめたい風にさらされ、ひび割れています。厳しい仕事のために、実年齢の28歳よりも老けて見えます。忍耐強いメエトラさんも、さすがにうんざりといった様子です。

メエトラさんと彼女の息子たちは生きていくために緊急の手段をとっていると言います。夫は、さほど離れていないところで、建設のパートタイムの仕事を始めました。

部屋一間と共同の台所しかないメエトラさんの家。その部屋を占有しているのが機織機です。壁にはカーペットが掲げられ、機織機には彩色豊かな羊毛がたくさんかかっています。

最近、メエトラさんの三人の息子たちは、家計を助けるためにじゅうたん織りの仕事をしています。しかし、半日だけですが学校にも通っています。メエトラさんは、息子たちに教育を諦めさせるつもりはありません。

「だめ、だめよ。息子たちは学校に行かなくてはならないのです」と、メエトラさん。「教育を受けた人たちが、いつも優位な立場に立っていますし、学校に行かなかったら、右と左の区別もつかない子たちになってしまいますから。私は教育を受けていません。だからいつも取り残されています。文字が読めないから、何が起こっているのか、わからないのです。息子たちには私のようになってほしくありません。」

食糧を備蓄

アフガニスタンでは、小麦の価格が急騰した。
© UNICEF video
アフガニスタンでは、小麦の価格が急騰した。その結果、子どもたちは主食−パン−の量を減らさざるを得なくなっている。

村人たちは、じゃがいも、そのほか備蓄できる作物はなんでも備蓄しています。しかし、支援団体は、今回の食糧危機が、子どもたちの栄養不良を悪化させるだろうと懸念しています。実際に、アフガニスタンの5歳未満児の67パーセントが低体重で、そのうち、54パーセントが慢性的な栄養不良の状態にあります。これは、世界でも最もひどい栄養不良率です。

ユニセフ、その他の国連機関、アフガニスタン政府は、最悪な状況に備えて、物資を備蓄していますが、情勢不安のために、人道支援活動を行える場所が狭められ、支援が必要な場所へのアクセスが閉ざされています。

「この状況は深刻です。政府、国連、NGOが共同で、食料危機が起きている22の州で栄養状態の調査を行いました。」ユニセフ・アフガニスタン事務所のブランダオ・コ栄養担当官は話します。「これから先、より多くの栄養不良の5歳未満児が出て来るでしょう。中度の栄養不良児も増加しています。」

「私たちは、できることは全て行い、サービスの提供を続けます。家族や子どもたちが支援を求めていますから・・・。人々は、食糧と保健サービスを必要としているのです。」

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