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公益財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

子どもの発育阻害:CNNが伝える“静かな緊急事態”

【2012年10月16日 ニューヨーク発】

ユニセフは、米国CNNと共に、発育阻害と呼ばれる年齢相応の身長に達していない状態にある子どもたちの全世界的な危機的な状況に世界の耳目を集め、この問題を訴えるキャンペーンを展開。発育阻害に苦しむ5歳未満児の数は、約1億6,500万人。その90パーセント以上は、アフリカとアジアの子どもたちです。

発育阻害は、生後1,000日の間に慢性的な栄養欠乏に陥ることで引き起こされる'隠れた悲劇'です。発育阻害による影響は、一生涯続きます。乳幼児期に適切な栄養が与えられないために、その子の学習や勤労収入の可能性が、大きく妨げられるのです。

栄養不良問題への取り組み
© UNICEF/MLIA2012-00029/Dicko
この1歳の男の子も、発育阻害。発育阻害で受けたダメージは、元に戻す事ができない。(2012年 西アフリカ・マリで撮影)

発育阻害を引き起こす栄養不良問題への取り組み。それは、克服できる課題というだけでなく、(子どもの命と健康の問題への取り組みの中で)費用対効果の高い方法です。専門家の間でも、乳幼児への微量栄養素の提供は、世界の福祉を発展させる最も費用対効果の高い方法のひとつとして位置づけられているのです。

ユニセフは、世界で最も貧しい地域で、その地域に住む子どもたちの出生前後1000日間の非常に重要な期間に命を守る支援を包括的に届ける世界的な取り組みの中で、主導的な役割を果たしています。こうした包括的な支援には、母乳育児と適切な食事習慣の推進、微量栄養素の補給と強化、また、重度の急性栄養不良の子どもの治療、コミュニティに対する栄養プログラムの支援が含まれています。

子どもたちは、十分な栄養を摂取し、適切な食事とケアが与えられ、健康的な生活習慣を身につけ、健康的な環境の中で生活することができれば、みんな、生まれながらに持っている可能性を最大限に発揮し、その能力を大きく伸ばすことができるのです。こうした考え方を背景に、CNNも、"静かな緊急事態"の存在を世界に伝えています。

ユニセフのパートナー=CNNの取り組み
© UNICEF/NYHQ2008-0051/Turnley
2008年、ユニセフ親善大使としてシエラレオネを訪問したデイビッド・ベッカム選手。ベッカム氏は、滞在中、発育阻害の撲滅のために、農村部で家庭訪問を続ける保健スタッフの活動に密着した。

ユニセフと協働するCNNは、発育阻害に関する問題を、まず「CNN.com」で取り上げました。ユニセフ親善大使で、世界で活躍するサッカー界のスーパースターの一人、デイビッド・ベッカム選手や、世界的に有名な俳優のミア・ファローさんも協力。

また、CNNのマリカ・カプールさんは、新生児を育てるインドの厳しい現状を伝えています。

CNNは、また、発育阻害が問題になっている3ヵ国を取材。CNNインターナショナルを通じて、栄養不良に苦しむ母子の問題を伝えました。

■アフガニスタンからは、長年の紛争で荒廃した国の状況が伝えられています。(ビデオ:英語) »

■ケニアからは、栄養不良が、子どもの発達に深刻な影響を与えている現状が報告されています。ユニセフ親善大使でグラミー賞受賞歌手のアンジェリーク・キジョーさんが、ケニア北部のサムブルを訪問。この問題について訴えました。(ビデオ:英語) »

■インドからは、社会に蔓延している栄養阻害の様子が伝えられました。(ビデオ:英語) »

また、CNNのベテランアンカー、クリスティアン・アマンプールさんによる、アンジェリーク・キジョー親善大使とアンソニー・レーク ユニセフ事務局長へのインタビューも紹介されています。(ブログ:英語) »

さらに、サヘル、モーリタニア、イエメンの状況についても、CNNのWEBサイトで関連ストーリーを紹介してくれています。(全て英語)

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