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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

GOALS FOR GIRLS! 女 unicef

『女の子に教育の機会を!』 FIFA女子ワールドカップ中国2007
FIFA-UNICEF合同キャンペーン展開中

荒川恵理子選手(27才)は、小さい頃にサッカーの魅力にひきつかれました。「私の兄がサッカーボールを投げたりドリブルしたり、そんな音を5歳の時に聴いていました。その音がとっても好きだったんです。きっと私も一緒に遊びたかったんですよ。」

そして今、彼女はFIFA女子ワールドカップ中国2007に、日本代表チームの一員として参戦しています。

©UNICEF China/2007/Li Mingfang
FIFA女子ワールドカップ中国2007の予選トーナメントに備え練習中の荒川恵理子選手(左)。

このような大舞台に、日本を代表して立っていること。荒川選手は、その事実に大きな誇りを感じています。荒川選手は、女子ワールドカップが、世界中の人々、特に子どもを持つ人々に、新たなメッセージを送る機会となることを期待しています。

「一人でも多くのお父さんやお母さんが私たちのプレーを見ることで、子どもたち、特に女の子にサッカーをさせてみようって思ってくれればいいなと思います。もしそうなったら、本当に嬉しいですね。」(荒川選手)

「子どもに優しい学校」

女の子に対する偏見を払拭しよう・・・今回、ユニセフが世界サッカー連盟(FIFA)と合同で展開する「Goals for Girls — 女の子に教育の機会を!」キャンペーンには、そんな想いが込められています。

©UNICEF China/2007/Li Mingfang
9月7日上海で開催されたFIFA−UNICEF合同記者会見。
©UNICEF China/2007/Li Mingfang
ユニセフが支援する「子どもに優しい学校」にて。

9月7日、上海で開催されたFIFAとの合同記者会見の場で正式にスタートした本キャンペーンは、スポーツの世界だけではなく、あらゆる生活の「場面」で、女の子に対する偏見は払拭できるというメッセージを世界中に伝えることを目的にしています。また、そうしたメッセージの中で、特に、教育の機会を提供することが女の子の権利を守る近道であるという事実を訴えています。

ユニセフは、2005年以来、中国政府と協力し、こうした考え方を「子どもに優しい学校」というコンセプトで具体化しています。当初、中国西部3州で試験的にスタートしたこの取り組みは、現在、10州1000校で実施されるに至っています。

「『子どもに優しい学校』の特徴は、全ての子どもの権利とニーズ(子どもたちが必要としていること)に『視点』を置いていることです。」と語るのは、ユニセフ中国事務所の教育事業部アンジャマ・マンガラギリ部長。「『子どもに優しい学校』は、単に学ぶだけの場所ではありません。子どもたちが安心できる空間を提供し、子どもたちが常に健康を維持できるよう、そして女の子が排除されないよう、様々な配慮がなされている場所なのです。」

スポーツキット

チームワークやフェアープレーの精神を学び、他者への思いやりや自分への自信をつける機会を与えてくれるスポーツは、「子どもたちに優しい学校」に欠かせない要素。しかし、中国の小学校でスポーツ用品を備品として備えているところは殆どありません。また、そうした学校で教鞭をとる先生方の間にも、スポーツを教えたいと思う方々は極僅かに限られています。

こうした状況を鑑み、ユニセフは、「子どもに優しい学校」プロジェクトの対象校に、サッカーボールやバスケットボール、縄跳びなど、様々なスポーツ用品がセットになった「スポーツ・イン・ア・ボックス」と呼ばれるキットを、これまでに300個提供しました。

スポーツキットを受け取った子どもたちの反応は、私たちの予想を超えていました。

スポーツキットが届く前は、遊び方も知らなかったのよ。でも、キットが来てからはいろんなゲームのやり方も覚えたし、どうしたら、もっと健康で幸せになれるかも教えてもらったの。」 雲南省の小学校6年生、ヤンちゃん(12才)は、こう話してくれました。

「成功への鍵」

スポーツ用品を提供することは、小さな一歩に過ぎません。きちんとした指導のもとでスポーツをすることが、中国の全ての子どもたちの日常生活の一部になる日、そして、男の子と女の子が平等にスポーツができるようになる日への道のりを進むための努力は、まだ始まったばかりです。「スポーツキットは、あくまで一つのきっかけに過ぎません。でも、このキットが配布されたことで、あちこちの小学校で、スポーツに対して前向きな反応が出てきています。」と語るのはマンガラギリ部長。しかしながら、スポーツを教えることができる先生方が非常に限られています。こうしたことが、スポーツの機会が男の子に優先的に与えられ、女の子がそうした機会を奪われている原因にもなっています。

FIFAとユニセフは、Goals for Girls!キャンペーンが、荒川選手のような「成功例」を紹介することで、こうした課題に対する「答え」を導く大きなちからになってくれると信じています。もうひとつの「成功例」は、荒川選手と同じく日本代表の宮間あや選手(22才)。

「小さい時から男の子と一緒にサッカーをやりたかったんです。でも、男の子にぶたれるのがとっても嫌だったんです。だから、とにかく一生懸命練習したんです。そして、同じ目的と夢に向かって力の限り練習すれば、男の子たちと一緒にプレーできるってことが分かったんです。」

FIFA女子ワールドカップ中国2007 FIFA-UNICEF合同キャンペーン

過去記事はこちら>>>

GOALS FOR GIRLS! 女 unicef

2006FIFAワールドカップTMドイツ大会でユニセフとFIFAが展開した公共広告キャンペーン

UNITE FOR CHILDREN

UNITE FOR CHILDREN.UNITE FOR PEACE.「子どもたちのために。平和のために。」
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世界150以上の国と地域で活動するユニセフ。世界各国のユニセフ現地事務所からも、「女子教育」に関するストーリーが届いています。「世界の子どもたち」ページの“▼ テーマ別に見る。”から、「教育」をチェック!

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一人でも多くの子どもたち、就学率が低く退学率の高い女の子たちに学ぶ機会を・・・。
地道な支援が求められています。

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