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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

2003年3月25日 信濃毎日新聞掲載

子どもの視点から世界の水の問題を考える
<世界子ども水フォーラム>

水を運ぶソマリアの子どもたち。ユニセフが支援する水プロジェクトにより、子どもたちはきれいな水を手に入れることができた。

子どもの視点に立って水と衛生分野の諸問題に取り組もう。3月18 から22日まで、「世界子ども水フォーラム」が開催されました。
 「世界子ども水フォーラム」は、京都、滋賀、大阪を会場に行われた「第3回世界水フォーラム」(3月16 - 23日)における主要イベントの1つです。ユニセフと日本の環境団体などから構成される世界子ども水フォーラム実行委員会とが共催し、滋賀をメイン会場にして、世界中から集まった子どもたちが水をめぐる様々な問題について考え議論する場となりました。
 「世界子ども水フォーラム」に参加したのは、日本及び世界各地から選考の結果選ばれた12〜18歳の子どもたち約110名——アフガニスタン、アンゴラ、バングラデシュ、ベルギー、カナダ、チャド、中国、エジプト、エクアドル、ガイアナ、ネパール、マラウイ、モザンビーク、シエラレオネ、タジキスタン、米国など。世界の子どもたちが、子どもたち自身の視点から水をめぐる問題について議論しました。日本からの参加者の中には、ユニセフ子どもネットワーカーの2人も含まれ、さまざまな国の子どもたちと一緒に、活発に議論に参加しました。
 ユニセフによると、世界では10億人以上の人々が安全な飲み水を利用できず、約25億人が適切な衛生施設を利用することができない状況下で生活しています。そして、その多くが子どもたちです。
 ユニセフのこれまでの経験によると、多くの開発途上国で、学校で安全な水を提供し、きれいなトイレを作るといった簡単な対策をとることで、子どもたちを死にいたる病から守ることができます。学校で安全な水を提供するようになると、より多くの子ども、特に女の子が学校に通うようになります。それだけでなく、学校で子どもに適切かつ質の高い衛生教育を行うこともできるのです。このように、十分な水と衛生に関する知識を持つ、次世代を担う子どもたちを育てていくことは、ユニセフが目標とする「貧困のサイクルを断ち切る」ことにもつながるのです。
 「世界子ども水フォーラム」では、世界中の子どもたち1人ひとりが抱える水と衛生の問題について、意見を交換することができました。それだけでなく、そこに集まった子どもたち自身の意見に、おとなが、そして世界が耳を傾けるチャンスとなったのです。

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