メニューをスキップ
HOME > 世界の子どもたち > ストーリーを読む
財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

エチオピア:FGM根絶を宣言したコミュニティ

【2011年1月20日 エチオピア発】

© UNICEF Ethiopia/2010
エチオピア北部アファール州のアミバラ地区で行われた式典で、FGM/Cの根絶を約束する参加者たち。

エチオピア北部アファール州のアミバラ地区とアワシュ・フェンタル地区で、女性性器切除(=female genital mutilation/cutting、以下FGM/C)の根絶が正式に宣言されました。

この二つの地域では、10年近く前にFGM/Cの根絶に向けた取り組みがスタート。2008年、ユニセフと国連人口基金(UNFPA)は、この取り組みを支援するべく、セメラ町で共同のプログラムをスタートさせていました。

こうした努力が実を結び、昨年の11月、FGM/Cの根絶を正式に宣言する式典が、この二つの地域で行われました。地域の指導者たちからは、気を緩めずにこの問題に取り組んでいこうという力強い意思が表明されました。

地域の人々の活躍

宗教的指導者や氏族の長、自治体関係者のほか、以前FGM/Cを施術していた女性達の尽力で、この二つの地域では、FGM/Cが大幅に削減されました。ユニセフのパートナー団体のひとつ、地元NGOの「ロイ・ウェッドゥ牧畜民女性開発機関」が2010年に行った調査は、この地域で、この10年の間にFGM/Cが激減していたことを明らかにしました。

アミバラ地区で行われたFGM/Cの根絶を宣言する記念式典で、ビダル・アリ州知事は、これからはこの地域でFGM/Cが実施されることはないと宣言。また、多くの元施術者たちは、今後は施術を行わないことを公約しました。

「この大きな成功は、私たち全員の取り組みによるものです。今後の目標は、アファール州の全ての地域でFGM/Cが根絶されることです。」ユニセフのタベイン・ゲドル広報官はこのように話しました。

女の子たちのための前進

© UNICEF Ethiopia/2010
アワシュ・フェンタル地区で行われたFGM/Cの根絶を宣言する式典で演説する、アファール州青少年連盟のアシヤ・オウメル代表。

同様の式典が行われたアワシェ・フェンタル地区では、女の子たちが、FGM/Cを受けていないことを誇りに思うと話しました。

「この地域の多くの女の子たちが、FGM/Cを受けていないことを誇りに思っていることは大きな成果です。2〜3年前までは、そんな考えはタブーとされていたのですから。」アファール州青少年連盟のアシヤ・オウメル代表はこう指摘しました。

近隣地区のモハメド・アシェラヤ長官は、アミバラ地区とアワシュ・フェンタル地区に続き、近い将来アシェラヤ長官の地域でもFGM/Cの根絶を宣言することを約束しました。

式典の最後に、このプロジェクトに対するユニセフを始めとする様々な政府・非政府組織の功績が称えられました。宗教指導者たちは、引き続きFGM/C根絶に向けて、人々を導いていきます。

『女性性器切除の廃絶を求める国連10機関共同声明』日本語版

2008年2月27日、10の国連機関は、FGM/C根絶に取り組む姿勢を示した声明を発表し、ミレニアム開発目標で目標達成期限とされている2015年までに、多くの国でこの慣習が大幅に減少し、約30年以内に廃止されるよう、各国政府や地域社会、女性と少女に対して支援を行うことを約束しました。
続きはこちら»

* * * * * * *

■FGM/C(女性性器切除)ゼロトレランスデー2011 セミナー

日  時2011年3月12日(土) 13:00〜15:00 (受付:12:30より)
会  場ユニセフハウス 橋本正記念ホール (港区高輪4-6-12)
内  容ゲストスピーカーをお招きし、FGM/Cの現状、根絶に向けた課題等をお話しいただくほか、人体模型を使ったFGM/Cの説明、女性グループによるアフリカの打楽器演奏等を予定しております。プログラム等詳細につきましては、改めてご案内いたします。
参加費無料 ※事前申し込み不要
備  考※駐車スペースはございませんので、お車でのご来場はお控えください

トップページへコーナートップへ戻る先頭に戻る