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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

緊急準備体制がモンスーンによる洪水被害を削減
<インド>


洪水被災者のための避難キャンプ。毎年の洪水の季節に備えて、ユニセフとパートナー団体は避難所、水と衛生物資を事前に手配していました。

チャンジェイ、ラビ・ラム、ラーキ・チャンドは洪水を無事に乗り越えることができた幸運な子どもたちです。モンスーンの時期、カマラ・ラバン川が例年のように氾らんを起こして村に水が押し寄せると、コミュニティのリーダーたちはできるだけ多くの命を守り、感染症の発生を防ごうと素早く緊急体制を整えました。

インドで最も貧しく、開発の遅れている州のひとつビハール州では、今までにおよそ36人の人々が洪水で命を落としました。周辺の村々ではおよそ1万人が土地をうばわれ、現在10キロにわたって続く土手の上で生活しています。土手は周囲をすべて水で囲まれています。

今年も雨が降り続きましたが、村の人たちはテント、きれいな水、トイレや基礎的な医薬品を持っています。昨年洪水がおこった時には、これらのような必需品の不足で、少なくとも520人が亡くなり何百万人もの人々が被害を受けました。

避難キャンプにはユニセフから配布された60張のテントが用意され、これからの洪水被害に備えて、さらに多くのテントが準備されています。貯水タンク、浄水剤やトイレは、下痢やその他の病気の防止に役立ちます。

ユニセフの主要パートナーであるサマジク・チェトナ・ケンドラさんと一緒に活動しているディガムベル・プラサドさんは、共同早期計画によって洪水時に懸念される伝染病を防ぐことができたと言います。「下水と分けられたきれいな飲み水、そして避難所を確保することで、水が媒介する病気を防ぐことができます。これは子どもたちにとっては特に大切なことなのですよ」


川の土手にボートで乗り着けるユニセフの職員。1万人の人々がインド・ビハール州で起きた洪水のため、住む家を追われました。

昨年ビハール州で洪水が起きた後、ユニセフは地域コミュニティと災害準備計画を進めてきました。もっとも被害を受けやすい7つの地区の特定、防災道具の準備を行い、迅速な緊急事態への対応方法をコミュニティのメンバーやパートナーに訓練しました。
「感謝しています。洪水は私たちにとっての危機でした。私たちは世界中の助けを必要としていたのです」コミュニティの年配者、ラム・チャリト・パスワンさんは話します。

2005年9月9日
ユニセフ・インド事務所
アヌパン・スリバスタバ

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