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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

<2004年4月20日信濃毎日新聞>

学んだ知識 家庭・地域に広め
<セネガル>


始業前の校庭清掃の様子。パパ・アマドウ・ビアウ小学校にて=セネガル・ケベメール アフリカ大陸の最西端に位置し、その地形が人の顔にも例えられる、セネガル共和国。有名な自動車ラリー“パリ・ダカ”で知られる首都ダカールから北へ250キロにある町、ケベメールでユニセフは「学校環境プロジェクト」に取り組んでいます。安全で健康的な「子どもに優しい学校」にするための環境整備を目指しています。

 このプロジェクトの一環で、ユニセフは学校の給水所建設を支援しています。井戸は、学校や周辺の村々に安全な水の供給源として、衛生環境を改善しますが、効果はそれだけではありません。井戸の設置で植樹が始まり、子どもたちは、植物の水やりなどの新しい習慣を学ぶ機会を得ました。

 またユニセフは、ほうき、バケツ、貯水池といった清掃セットを学校に提供したり、衛生教育を盛り込んだ授業が行なわれるように、先生に対するトレーニングも支援しています。これにより、始業前に清掃や植物の管理を行う小学校も出始めています。

 こうした活動を通じて、子どもたちは清潔で健康的な場所で過ごすことを経験し、衛生的な環境を保つ方法を学びます。子どもが衛生習慣に関するライフスキル(生活術)を身に付けることは、その家族の衛生習慣の改善にもつながるのです。

 「学校では、水を節約する方法、どうして節水しなければいけないか、ということを学んだわ。このことをお母さんにも話したの。お母さんはよく水道の蛇口を開けっ放しにして、水を無駄遣いしていると思ったから」と小学校に通う10歳の少女、ソダ・ディエネ。「それから、もし病気にかかりたくなければ、水とせっけんで手を洗わなければならないのよ」

 学校環境プロジェクトが進む中、そこで学ぶ子どもたちは、それぞれの家庭や地域にも学校で得た知識を広めています。それが習慣となり、さらに広く普及していくことが期待されています。

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