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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち 緊急支援情報

緊急支援情報

インド大地震緊急情報

2001年5月5日

※受付は終了しました※

概況

 1月26日午前8時46分、インド西部グジャラート州を襲った大地震では、インド政府によると20,005人が死亡、16万6812人が負傷したほか、全壊家屋35万8000戸、半壊家屋87万3000戸に達するなど各地に甚大な被害をもたらし、1590万人の住民が影響を受けました。グジャラート州では9500の学校、300の病院、800の幼児発達センターが倒壊するなど、各地で保健や教育等の社会サービスが麻痺し、15歳未満の子ども約500万人がその影響を受けました。
 グジャラート州に国連機関として唯一現地事務所を持つユニセフは、震災直後より緊急援助を開始し、インド国内外から職員を動員してグジャラート州に投入して、被災世帯に避難テント用シート、毛布、生活必需品セット、基礎医薬品などの緊急援助物資の配布を行ったほか、衛生状態が悪化した中で病気の発生を防ぐため子どもに予防接種を実施、教育の復興に時間が必要とされることからテントなどを利用して学校を再開、親や友達を失ったりして心に傷を負った子どもに対する心理サポートなどの支援を開始しました。
 地震発生から7ヶ月以上経過した現在、ユニセフは復興支援に重点を置いて活動を続けています。

保健と栄養

ユニセフは、多くの診療所が倒壊したクチやジャムナガール地区で、プレハブの保健所の再建を支援しています。11月末までに145ヵ所に保健所を設置する予定で、子どもや妊産婦の健康診断、予防接種など、地域における基礎的な保健活動の拠点になります。

保健所で予防接種が行なわれる。
教育

グジャラート州内の全ての小学校は仮設教室などで6月14日に授業を再開しました。ユニセフは教室用テントや教材を提供しました。夏休みには、地震による影響で授業の進行が遅れていた17の地区でサマースクールを開講し、遅れがちな被災地の子どもの学習をサポートします。

心のケア

これまでに538人の教員に対して子どもの心のケアに関する訓練を実施しました。8月末までには、さらに350人の教員を訓練します。これらの教員は教室で心に傷を負った子どもを早期に発見し、レクリエーション活動など心の傷を癒す様々なプログラムを実践します。

水と衛生

地震直後各地で断水が発生したため、ユニセフは給水タンクを設置し、飲料水ケースを各家族に配布しました。復興が進む中、現在は恒久的に使用できる給水施設への建て替え作業を進めています。また、これまでに130ヵ所に公衆トイレの設置を完了しました。

学校の再開

 村の目抜き通りを進む色とりどりの垂れ幕に包まれたトラクターに向かって、沿道の子どもたちは小旗を振っています。子どもたちが口ずさむのは、学校に通えることの喜びを表した歌です。地震からほぼ5ヶ月が経った6月14日、グジャーラート州クチにあるジークリ小学校で学校の再開を祝う式典が行われました。
 沿道の子どもの中には、大きな花をあしらったピンク色のドレスを着た8歳のシャンタがいます。嬉しそうに抱える新品の鞄の中には、新品の教科書、石板、鉛筆が入っています。彼女が今まで使っていた学用品はすべて1月26日の地震で失いました。待ち焦がれていた小学校の再開に、彼女の目は輝いています。
 シャンタはユニセフの教育支援を受けた40万人の子どもの一人です。ユニセフは、地震で破壊された2000の小学校の再開を支援するため、8000のテントと、地図や黒板などの教具、教科書や文具品など700万米ドル(約8億4000円)相当の支援を行いました。テントによる簡易学校は、住民による協議によって子どもが通いやすい村の中心部に設置することになりました。住民総出で瓦礫を除去し、テントの組立てを行いました。

 式典が終り、シャンタは友達と一緒にテントに入りました。地震後、初めての授業がいよいよ始まります。

お問合せ:(財)日本ユニセフ協会 協力事業部
TEL:03-5789-2012

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