HOME > 世界の子どもたち > 緊急支援情報 > ガザ人道支援緊急募金
財団法人日本ユニセフ協会



ガザ人道支援 第8報
ガザの子どもたちを救うため、他国に先駆けて
日本政府が300万米ドルをユニセフに拠出

【2009年1月23日 東京発】

© UNICEF/NYHQ2009-0022/El Baba

危機的な人道状況にあるガザにおける子どもたちのために支援を続けているユニセフに、日本政府はこの程、更なる緊急支援の展開に向けて300万米ドルを拠出することを決定しました。

今回のガザの危機に対する政府機関からのユニセフへの支援決定は日本政府が初めてです。

この支援により、ユニセフは医薬品の不足等で危機的状況に陥っている各病院の産科、小児科に、基礎的な医薬品や医療機材、栄養補助食品等を支援するほか、子どもの栄養失調の治療のための治療的補助食品を供給します。また頻繁に起こる停電に備えて病院に発電機を設置する他、地域住民や避難民に安全な飲料水の給水活動や水の浄化設備の支援を行います。

© UNICEF/NYHQ2009-0039/El Baba

昨年12月27日から3週間あまり続いたイスラエルによるガザ攻撃・侵攻により、現地では数多くの子どもと女性達が犠牲となり、また生き残った多くの子どもたちが、身体的、精神的に大きな傷を負っています。現地では危機以前から厳しい状況が続いていましたが、現在は更に水や電気の供給も滞り、食糧も手に入りにくく、また医療施設へのアクセスも悪化しました。たとえ病院に運ばれても救急患者が溢れ、医薬品も底をつきそうな中で、特に弱い立場に置かれた女性と子どもたちの人道的状況は深刻さを極めています。

ユニセフの現地事務所は今回の危機発生直後からできる限りの緊急支援を展開してきましたが、ガザに住む約30万人の5歳未満の子どもたちやおよそ5万人の妊娠している女性たちの緊急のニーズを満たすためには、更に大規模な人道的支援を必要としています。こうした中で、日本政府は各国政府に先んじてユニセフへの緊急支援の拠出を決定しました。

[今回の支援による具体的な活動] 

2つの新生児ケアの施設を改修し、更に10の新生児施設に保育器等の医療資機材、必須医薬品等を供給する。また、産科施設に助産機材等を供与する。

5歳未満児のために、必須医薬品、微量栄養素などのサプリメントを供給する。

13の病院とプライマリ・ヘルス医療施設に、集中治療機能の強化のための医療機材や試薬品、検査キットなどを供給する。

コミュニティの6つの栄養治療センターに栄養補助食品や治療用のミルクを供与し、1200人の子どもの栄養改善を図り、家族のためのカウンセリングサービスや保健衛生や栄養に関する情報も提供する。

少なくとも5つの病院で、最低限の治療、外科手術、検査設備が機能するように、発電機の供与などの機能強化支援を行う。

約30万人の住民に安全な飲料水を提供するために、海水を飲料水に利用できるようにする浄水施設の設置や地域や避難施設(主に学校)での給水活動を行う。

[(財)日本ユニセフ協会を通じたユニセフ募金のお願い]

(財)日本ユニセフ協会でも、ガザの子どもたちを支援するための緊急募金を1月9日より呼びかけています。みなさまのご協力により、1月23日現在までに約1000万円を集めることができ、第一弾の支援金として、1月末までにユニセフ本部へ拠出する予定です。募金告知について、メディアの皆様のご協力を引き続きお願い申し上げます。