東日本大震災緊急募金　第99報
「みんなと・楽しく野球を！」大好きなふるさとの復興を目指して
第34回宮城県スポーツ少年団軟式野球交流大会（ジャンボ大会）開催！

【2011年8月17日　宮城発】

日本ユニセフ協会は、東日本大震災により、予定より3ヵ月遅れとなる8月16日に開催された第34回宮城県スポーツ少年団軟式野球交流大会（ジャンボ大会）開会式で、大会に参加する小学生たちの熱中症対策のためのアイスパックを支援しました。

宮城県スポーツ少年団野球協議会長の渡辺晋さんは「震災直後の3月13日、14日と宮城県全域を車でまわろうと思いましたが、南三陸のところで道路が切断されていて、行くことができませんでした。スポーツ少年団野球協議会役員たちの安否確認もなかなかできませんし、子どもたちのことも心配でした。なんとか連絡がとれ、3月23日に役員会を開いたとき、『この状況では、ジャンボ大会開催は無理だ』ということになりました。それでも諦め切れず、4月の後半に再び役員会を行ったのですが、ここでも『球場がガレキの山になっているのでとてもじゃないけどできない』ということになり、開催は絶望的だと思っていましたが、子どもたちはあきらめませんでした。
石巻、東松島、亘理の子どもたちから私のところに『ジャンボ大会をやってください』と直接連絡がきたんです。『今年6年生だからどうしても大会をやりたいんだ」と。
子どもたちの熱意により、5月23日に開催された役員会では『日程が延期になるから全国大会には出られないけど、とにかく開催しよう』ということになり、本当に良かった、と胸をなでおろしました。
開催を決めたときは、どれくらいのチームが参加できるのだろう、と不安でしたが、昨年よりも1チーム少ない289チームの参加が決まり、『開催を決めてよかった』とみんなで喜び合いました。
しかし、開催までの道のりは険しかったです。まず、今まで使っていた球場が震災のため使えなくなっていたり、運動靴や用具一式すべて無くしてしまっているという子どもたちも少なくありませんでした。
なんとかクリネックススタジアムが使えることになり、用具に関しても全国の皆様からのご支援のおかげで集まりました。今日の大会を迎えることができ、本当にうれしいですし、感謝の気持ちでいっぱいです。諦めかけたとき、『やりたい』と言ってくれた子どもたちに勇気をもらいました」と満面の笑顔で話してくれました。

また、登米市立柳津小学校6年生の男の子のお母さんは「震災の後、余震が怖かったので、子どもたちはあまり練習をすることができませんでした。4月後半くらいにようやく通常の練習に戻り、子どもが本当に生き生きと練習に出かけていく姿を見ることができ、私まで元気になりました。小学校6年生で、今年は最後の大会なので、どうしても開催してほしいと思っていたので、開催する、と聞いたときはとてもありがたかったです。今日はこれだけ多くの小学生が参加してすごいなぁと思いました。猛暑日なので、熱中症だけには気を付けて精一杯プレーしてほしいですね」と話してくれました。

開会式では、宮城県スポーツ少年団本部長の後藤佑哉さんから「今年は例年以上に気合の入った元気いっぱいの入場行進が多かったと思います。今年は、忌わしい3月11日の大震災で尊い命を亡くした方、色々な被災を受けた方が多かった中、開会式にこぎつけたことはとても嬉しいです。野球大会は例年よりも3か月遅れてしまいましたが、指導者に教わった心、技術を十分に発揮し、例年以上に立派な大会にしてほしいと思います。みんなの『早く野球をやりたい』という熱意、ご家族の想い、そして宮城県だけでなく全国、全世界からの物資支援、これらの気持ちを試合に生かし、最後まで立派に戦ってください」というご挨拶がありました。

開会式の後、子どもたちからは「ずっと練習してきたから、試合ができてうれしい。弱いチームだけど、絶対優勝したい。優勝できなかったら全員で丸坊主にするって決めているんです。」「最後の大会だから、大会が開催されるってきいたとき、お母さんも一緒に喜んでくれてうれしかった」という元気な声がたくさん聞かれました。

第34回宮城県スポーツ少年団軟式野球交流大会（ジャンボ大会）は、8月28日（日）から10月2日（準決勝、決勝戦）までの期間、クリネックススタジアム、市町野球場・グラウンドで開催される予定です。

写真クレジット全て：© 日本ユニセフ協会

現在の支援物資到着状況

支援先 （県別）	支援物資	到着日	数量	寄贈企業	備考
宮城	水	3月19日	12,288本	VanaH(株)	2Lペットボトル
福島	水	3月22日	12,672本	VanaH(株)	2Lペットボトル
宮城	男児・女児用下着	3月22日	20万枚
岩手	男児・女児用下着	3月23日	3万枚
福島	水	3月23日	4,680本	キリンMCダノンウォーターズ(株)	2Lペットボトル
宮城	子ども用靴	3月23日	10,000足
宮城	子ども用おむつ	3月24日	80パック	P&G
岩手	子ども用下着	3月24日	9,700枚
福島	水	3月24日	12,288本	VanaH(株)	2Lペットボトル
岩手	靴	3月26日	1,404足	アキレス（株）
岩手	男児・女児用下着	3月27日	28,266枚
岩手	長靴	3月27日	7,462足
岩手	お尻ふき	3月28日	1,200個	P&G	赤ちゃん用
宮城	レクリエーションキット 「箱の中の幼稚園」	4月2日	各50		ユニセフ物資供給センターより調達
岩手	レクリエーションキット 「箱の中の幼稚園」	4月2日	各50		ユニセフ物資供給センターより調達
宮城	ランドセル	4月6日	70個	日本ニューバッグチェーン
岩手	ランドセル	4月6日 -7日	340個	セイバン
宮城	学校用かばん	4月8日	18,000個		ユニセフ物資供給センターより調達
岩手	学校用かばん	4月8日	18,000個		ユニセフ物資供給センターより調達
宮城	防犯ブザー	4月8日	5,000個
岩手	防犯ブザー	4月8日	5,000個
宮城	軽自動車	4月8日	3台
宮城	サプリメント	4月上旬〜	4,000ボトル
福島	水	4月11日	1,536本	VanaH(株)	2Lペットボトル
宮城	レクリエーションキット 補充素材	4月12日	60セット
宮城	ミニカー	4月12日	約1,200	タカラトミー
相模原＊	水	4月12日	12,288本	VanaH(株)	2Lペットボトル
宮城	プレイマット	4月13日	2種 各80枚	IKEA
宮城	お絵かきセット	4月13日	60セット	IKEA
岩手	保育園用いす・テーブル・座卓	4月14日	いす75脚・テーブル11台・座卓9台		被災した各幼・小・中・高と移転先へ
宮城	原付バイク	4月15日	5台
岩手	小・中学生用ノート・文具セット	4月15日	（16,700セット）
福島	ノート・文具セット	4月16日	390セット
宮城	PC183台・コピー・FAX複合機(57台)・プリンター（61台）	4月18〜21日			各幼・小・中・高と移転先へ
福島	移動式黒板	4月21日	10台
福島	仮設トイレ	4月22日	20基
福島	放射能量測定器	4月28日	14台		相馬市各学校へ
岩手	更衣室・授乳用仕切りシステム	4月29日	21セット
埼玉＊	牛乳	4月末〜			加須市双葉町避難所
埼玉＊	ヨーグルト	5月初旬〜		ダノンジャパン（株）	加須市双葉町避難所
岩手	クーピー（120セット）/絵の具（240セット）	5月13日
岩手	卓上電気スタンド	5月14日	15台
岩手	文具セット	5月16日	840セット
福島	ロッカー	5月16日	22セット		南相馬市教育委員会へ
福島	PC	5月16日	1台		石川町教育委員会
宮城	コピー機(2台)/PC(2台)、プリンター(2台)	5月			東松島市保育所/亘理町保育所2ヶ所）
岩手	受水槽、浄化槽、給水タンク	5月工事
宮城	ソーラー式ワクチン冷蔵庫	5月18日
福島	扇風機	5月30日	112台		南相馬市教育委員会
福島	マスク	5月30日	10万枚		南相馬市教育委員会
岩手	コピー機1台	6月2日			保育所
宮城	レインコート	6月4日	1,000枚
埼玉＊	靴	6月15日	460足	コンバースフットウェア（株）
福島	扇風機	6月21日	21台		南相馬市教育委員会
宮城	教員用ジャージ・生徒用ウィンドブレーカー各サイズ	6月		明石被服興業	気仙沼市内中学校（6校）
宮城	中古電子ピアノ	6月	1台
宮城	デジタル体重計	7月6日	200台		石巻市役所
宮城	扇風機	7月6日	5台
宮城	子どもテーブルチェア、おもちゃ	7月22日		IKEA
岩手	イベント用ろうそく	7月23日
岩手	壁掛け扇風機	8月1日	200台
岩手	レクキット補充資材	随時発送
福島	扇風機	8月2日	95台		南相馬市教育委員会
宮城	手指の消毒液	8月3日	4,680本	ライオン株式会社	保育所等
宮城	抗菌消臭剤	8月3日	3,600本	（株）マグネット、 抗菌化研（株）、 ジュテック（株）、 クリーンテクノ（株）、 （株）三谷バルブ、 HY（株）	保育所等

ちっちゃな図書館送付状況：約24万冊が1900件以上に届けられています。（8月4日現在）
福島「おもいっきり！そとあそび」プロジェクトの参加総数（予定含む）：約31,000名以上（8月4日現在）

＊被災者受け入れ場所

※一部支援物資については、各県の物資集積倉庫より他県の避難所または被災者に配布されている場合もございます。

2011年8月4日午前9時現在 （広報室まとめ）