HOME > 世界の子どもたち > 緊急支援情報 > 東日本大震災緊急募金
日本ユニセフ協会
 



東日本大震災緊急募金
宮城県気仙沼: “お迎えの壁”を作ろう!
園児たちが、思い出の詰まったブロック作り
あしのめ学園「子育て支援センター」建設支援

【2012年10月20日 宮城発】

日本ユニセフ協会は、津波で大きな被害を受けた岩手・宮城・福島各県自治体の要請を受け、保育園や幼稚園等の園舎の建設や大規模な修繕のための支援を実施しています。

その自治体の一つ、宮城県気仙沼市からは、「地域の未来を担う子どもたちの教育と福祉を拡充するため複合施設を」との要請を受け、本年末の完成を目指し、同市の学校法人あしのめ学園敷地内に「子育て支援センター」の建設を進めています。

この支援プロジェクトの一環として、このたび隣接する幼稚園に通う子どもたちと保護者の方々に「子育て支援センター」の玄関周囲を“お迎えの壁”にするための装飾ブロックづくりに参加していただくワークショップを開催しました。

ワークショップの最初に、今回設計をしてくださる薩田建築スタジオの薩田英男さんから 「建物をつくる作業に参加してもらうことで、みんなに建物への愛着をもってもらいたいと思い、今回の企画をしました。ただ、出来上がったものをつかうのではなく、みんなが使うこの建物を、一緒に作ってほしいと思いました」

「建物をつくるためには、設計する人、建物を建てる人、そして、建物を塗る左官という職人さんがいます。今日は、その左官さんの指示に従って、みんながおうちから持ってきてくれた大切なものを、壁になる粘土に、それぞれ埋めてください。それが、この建物の玄関の壁になります。楽しみにしていてください」とご挨拶がありました。

参加した子どもたちは、ビーズやお人形、ビー玉など、思い思いの大切な品物を、お父さん、お母さんと相談しながら埋めていき、出来上がった「壁」を見せ合いながら「これ、僕の壁!」「かわいい!」「これが本当に壁になるの?」「楽しい!」ととても嬉しそうな様子で話してくれ、左官の渡辺さんは「こんな壁、世界中どこにもないよ!想像していたよりもみんな、ずっとすごい!」と驚いていました。

参加してくださった親御さんたちからも「完成したものを使うのではなく、一緒に作り上げていく、という企画をしてくださってとても嬉しいです」「一生の記念になります」という声が寄せられました。

子どもたちの思いでの品々が詰まった「お迎えの壁」がある子育て支援センター。 気仙沼の子どもたちを一日も早く迎えられるよう、急ピッチで工事が進められていま す。

写真クレジットすべて:© 日本ユニセフ協会

pdf緊急・復興支援活動 1年レポート(収支報告)はこちら[5.96MB] »