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日本ユニセフ協会
 



東日本大震災復興支援 第203報
『子どもにやさしい空間』ガイドブック表紙デザインコンペ

【2013年8月15日 東京発】

「あなたのデザインが子どもたちを守る!」

世界各地で頻発する自然災害や武力紛争などの現場で、「日常」を一瞬にして奪われた子どもたちの心の傷が広がらないうちに、仮の住まいとなった学校の校舎や難民キャンプなどに子どもたちが安全に安心して過ごすことのできるスペースを確保し、“学校”や“遊び場”な どの「日常」を提供するユニセフの「子どもにやさしい空間」活動。食糧や飲料水、医薬品の支援と同様に重要なこととして世界の現場で認識されて久しいこの活動は、東日本大震災の被災地でも、日本ユニセフ協会はじめ多くの支援団体が展開しました。

「台風や地震など、自然災害にたびたび見舞われる日本だからこそ、“子どもにやさしい空間”活動を緊急支援のスタンダードにしたい」「支援の現場で使える実践的なガイドブックがあれば」 国内の心理社会ケア支援の第一線で活躍されている専門家の方々のそうした想いから、日本ユニセフ協会と災害時こころの情報支援センターは、ユニセフ(国連児童基金)が過去20年以上にわたる現場での経験を一冊にまとめた2009年発行『子どもにやさしい空間づくりの実践的ガイドブック(A Practical Guide for Developing Child Friendly Spaces)』の日本語版の制作を決定。実際に手に取られる方々に、一目でガイドブックの意図やメッセージが伝わるようなデザインをと、その表紙デザイン案を一般公募しました。

審査員5名が揃って選んだ作品

一ヶ月半という短い公募期間にも関わらず、『子どもにやさしい空間』ガイドブック表紙デザインコンペへの応募総数は13点。日本国内はもとより海外からも、個性豊かな力作が寄せられました。

8月6日にユニセフハウス(東京)で開催された審査会では、各作品のデザインのみならず、実際に“現場”で使われた場合にそれぞれのデザインが被災した方々(特に子どもたち)に与え得る影響など、これまでの実践から得られた知見も含めた複合な観点から意見が交わされましたが、最終的に5名の審査員全員が一致する形で、最優秀賞と優秀賞(2点)が選出されました。

◯ 最優秀賞 ◯

フジイカクホさん
フリーランス 粘土作家、東京都

最優秀作品(フジイカクホさん)(画像左から理念編、実践編)

◯ 優秀賞 ◯

根津 雪絵(ねつゆきえ)さん
(株)スマート企画、東京都

 

大矢 礼子(おおやれいこ)さん
フリーランス デザイナー、大阪府

優秀作品(根津雪絵さん)(画像左より理念編、実践編)
 
優秀作品(大矢礼子さん)(画像左より理念編、実践編)
 

受賞されたみなさまはじめ、今回ご応募いただきました全てのみなさまに、心より感謝申し上げます。

最優秀作品がデザインされた「子どもに優しい空間ガイドブック」は、10月下旬完成予定。子ども支援に関わる省庁や全国の自治体、子どもを支援するNGO/NPOなどに提供される予定です。

© 日本ユニセフ協会
「このデザインは、ユニセフの他の出版物とかにもいいんじゃないですか?」「理念篇と実践篇の内容を良く表現していますよね」 応募された力作一点一点に意見を交わす審査員の方々。
 
© 日本ユニセフ協会
受賞作品を手に持つ審査委員の早水研(日本ユニセフ協会)、福島治(福島デザイン)、永井一史(HAKUHODO DESIGN)、金吉晴(災害時こころの情報支援センター)、並河進(電通ソーシャル・ デザイン・エンジン)(写真左から・敬称略)

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