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財団法人日本ユニセフ協会
 



シリア緊急募金 第125報
ユニセフ、WFP、OCHA
シリアへの支援物資搬送決議を歓迎
安保理決議2165号に関する共同声明

【2014年7月16日 ニューヨーク/ローマ発】

支援物資を運ぶユニセフスタッフ。
© UNICEF/NYHQ2013-0585/Halabi
支援物資を運ぶユニセフスタッフ。

ユニセフ、WFP国連世界食糧計画(以下、WFPと記載)、国連人道問題調整事務所(以下、OCHAと記載)は、シリアへの人道支援アクセスに関する安保理決議2165を歓迎します。本決議により、最大290万人以上に必要不可欠な支援が行えるようになり、シリアで支援を必要としている人たちに支援を届ける我々の取り組みの突破口となります。

シリア危機に対し現在行っている対応の一環として、我々ならびに他の機関トップやパートナーであるNGOは、決議を最善の形で実行に移すことができるよう、すでに取り組みを始めています。

WFPの現場にいるチームは、決議で命じられたモニタリングメカニズムを実施に移す準備を進めています。ユニセフは、毛布や浄水資材、衛生キットなどの物資の準備を終え、決議後初となる国境を越えた支援物資搬入に備えています。

支援を必要としているすべての人に

ユニセフの支援物資を受け取ったシリアの男の子。
© UNICEF Middle East and North Africa/2014
ユニセフの支援物資を受け取ったシリアの男の子。

政府軍支配地域であれ、反体制派支配地域であれ、空腹に耐え自宅を失った子どもたちは、ただただ食料と安全に暮らせる場所を求めているのです。シリア国内では、約1,100万人が人道支援を必要としています。支援を必要としている人たちのために、国境を越えようと紛争地帯を越えようと、最短ルートで支援を届けるために最善を尽くします。今回の決議は、それを実現する支えとなります。

本決議が一つの問題への取り組みの突破口となる一方で、多くの課題が残されています。シリアの大部分は戦闘下にあり、人道支援を届けるのが極めて困難な状況です。ある場所からある場所へと移動する許可を得るには、手間のかかる事務手続きが必要です。支援を多くの人に届けるには莫大なコストがかかり、資金調達が困難になっています。

我々は、紛争に関わる全勢力ならびに彼らに影響力を及ぼしうるすべての人に対し、すべての可能なルートを使い、支援を必要としているすべての人に差別なく、無条件で人道支援を届けられるようにすることを求める潘基文国連事務総長と国連の要求を繰り返し訴えます。