世界のニュース(1)

80万人が命を失った大虐殺から10年
〜ルワンダの子どもたちは今・・・

アフリカの地図でルワンダという国を見つけてみましょう。10年前の1994年、この小さな国で、世界を恐怖にふるわせた大虐殺(だいぎゃくさつ)が起こりました。ルワンダに暮らす二つの民族が、とつぜん、残酷(ざんこく)な殺し合いをはじめたのです。ナタやオノなどの農具も武器に使われました。目の前で自分のお母さんが首を切られて殺されるのを見てしまった子どもなど、多くの子どもが言葉にあらわせないようなひどい光景をまのあたりにし、ようやく状態が落ち着いたころには、9万5千人の子どもが孤児(こじ)に なっていました。

「あれから10年がたちました。しかし、ルワンダの子どもたちはまだ苦しんでいます。彼らにとって、虐殺(ぎゃくさつ)はむかしのできごとではなく、今日も明日も日々の生活の中にあることなのです」と、ユニセフ事務局長のキャロル・ベラミーさんは言います。ルワンダは、親が虐殺やエイズで亡くなったり、虐殺にからんで逮捕されていたりするために、子どもが世帯主(せたいぬし)となっている家族の割合が世界でももっとも高い国です。そして、40万人以上の子どもが学校に通っていません。

あの10年前のできごとを思い出すとき、今も子どもたちの苦しみが続いていることを忘れないでほしい、そして、あれほど悲惨(ひさん)なできごとが二度とおきないようにするためにも、世界が責任をもって支援を続けていくことが必要だとユニセフはうったえています。

頭のうしろからナタで傷つけられた子ども。ルワンダの子どもたちは、今もなお苦しんでいます。

ユニセフ本部のホームページでは、ルワンダの子どもたちのようすをムービーで流しています(英語)

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