世界のニュース(1)

スーダンとチャドの国境地域ダルフルで多くの人びとが難民に!
子どもたちが栄養不良などの危険にさらされている!!

 アフリカ・スーダンの西、チャドとの国境に近いダルフルとよばれる地域で、昨年から、武力紛争がつづき、多くの人が難民となっています。多くのふつうの住民たちが攻撃され、100万人の人びとや子どもたちが住む家をはなれ、きびしい避難生活をおくっています。安全な生活をもとめて国境をこえ、チャドにのがれた人びとも10万人以上になっています。

 いつのときもそうですが、この危機のなかで、もっともひどい目にあっているのが子どもたちです。十分な食べ物も安全な水もなく、攻撃におびえ…。中には親やきょうだいをうしなった子どもたちもいます。

西ダルフル地域の避難民のキャンプでしんさつを受ける子ども

 ようやく、この地域に入って、子どもたちのようすを調べることができた国連の調査団は、西ダルフル地域で、ひどい栄養不良になっている子どもの数が2倍に増えていると報告しました。また、南ダルフル地域では、5歳未満の子どもの5人に4人が栄養不良になっているそうです。

 ユニセフは、2月に、すぐに戦争をやめ、人道支援をおこなう機関が現地で活動できるように安全を確保するように、スーダン政府などに強くうったえました。2月までは、こうした地域には、安全の問題から、支援に入ることさえむずかしかったのです。

 いま、ようやく、ユニセフやほかの国連機関も現地に入って活動ができるようになり、子どもたちへの支援が急いで進められています。難民キャンプに水を届けたり、井戸をつくったり、予防接種など保健や医療の活動をはじめたり、学校を再開したりしています。北ダルフル地域では、すでに何万人もの子どもたちがはしかの予防接種を受け、これから260万人の子どもすべてが予防接種を受けられるようにキャンペーンが進められる予定です。

 しかし、まだすべての地域に入れるようになったわけではありません。そして、安全も十分に確保されているわけではなく、とても危険な状況のもとでの活動がつづいています。これからこの地域では雨季をむかえますが、雨季になると、道路がひどくぬかるみ、車での支援物資の輸送などがとてもむずかしくなります。今のうちに、いっこくも早く、支援をすすめる必要があります。平和がたもたれ、支援活動を安全におこなえるように、スーダン政府や国際社会へのよびかけがつづけられています。

南ダルフル地域のカルマ避難民キャンプで、ユニセフが支援する学校に通い、工作の授業を受ける女の子

☆ チャドにのがれたスーダン難民の子どもタリクのお話を読んでみよう ☆

ユニセフ本部のホームページでは、ダルフルの子どもたちのようすをムービーで流しています(英語)

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