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ユニセフ子どもネットウェブマガジン
No.19
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世界の子ども物語

『世界子ども白書2006〜存在しない子どもたち〜』
シエラレオネの女の子のお話

 今月号の子どもネット記事は、前回に引き続き、『世界子ども白書2006〜存在しない子どもたち〜』についての特集記事の第2弾です。シエラレオネという国のある少女の話です。

 

シエラレオネ/マーサさん(15歳)の話

ラファエル、学校で

シエラレオネにあるマーサさんの村は、反政府軍によって占領され、緊張状態となりました。マーサのお父さんは、商売が上手くいかなくなるのを感じ、また反政府軍の攻撃が及ばない安全だと思われる場所へ移らなければなりませんでした。マーサのお父さんは、その場所で商売を立て直すことができ、得たお金や洋服を、マーサに送っていました。

お父さんが離れてしまったことで、マーサは市場で野菜を売って生活しているおばあさんの所へ移り住みました。マーサはおばあさんの仕事を手伝うために、時々学校を休みます。しかし、マーサのおばあさんが深刻な発作を起こし、ほとんど歩いたり話したりできなくなったため、彼女の状況は急速に悪くなりました。そのとき13歳だったマーサは、父親からの知らせもないまま、寝たきりのおばあさんの世話をすることになりました。

マーサは学校の授業に参加することができなくなりましたが、試験になんとか合格し、高校へ進学できることになりました。しかしながら、お父さんがいなくなってしまい、おばあさんがもうほとんど働けなくなってしまったことで、高校に行くために必要なお金がありませんでした。

マーサの学校に通い続けたいという望みはお父さんに託されていました。マーサは、お父さんが再び連絡をくれることを心配しながら待っていました。しかしある朝、彼女は悲しいお知らせを受けました。お父さんは、反政府軍によって殺されていたのです。

「生まれて初めて、独りぼっちだと感じました。そして自分が孤児であるとわかったのです。」と、マーサは話しました。

マーサは、お父さんが亡くなる前に結婚した義理のお母さんと、彼女の3人の子どもと一緒に暮らしています。新しい家族を手伝うために、マーサはビスケットを路上の市場で売っていますが、彼女は学校に戻りたいと思っていました。幸運にも、義理のお母さんの新しい夫は、彼女のかわいそうな状況に同情し、喜んで手を貸そうとしてくれています。

十年ほど続いたシエラレオネの国内紛争(1991-2002)は、たくさんのマーサさんのような子どもたちの、体や心を傷つけました。1万人を超える子どもたちは、家族の生き別れや突発的で無差別の暴力、性的暴力、誘拐され軍隊に送られる、などのことによって、直接的な被害に苦しんでいるのです。

マーサさんは、「自分が孤児になって、一人ぼっちだと感じた」と言っていました。マーサさんのように、親を紛争や病気などで亡くし、孤児となる子どもたちが世界にはたくさんいると言われています。HIV/エイズだけに関しても、全世界で1500万人以上の子どもたちが、親(一方または両方)をエイズ関連の病気で失っています。

次回のウェブマガジンは、世界子ども白書2006の特集記事 第3弾です。

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