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リベリア:はしかの流行を防ぐ緊急予防接種キャンペーン

2011年2月10日


© UNICEF Liberia/2011/Scott
ユニセフが支援するはしかの予防接種キャンペーンで、予防接種を受ける5歳の女の子

電気もトイレも保健所もないリベリア北東部の町、ゾエルアパ。人口4,000人のこの小さな町では今、はしかが流行しています。これまでに100人がはしかにかかり、5人が命を失っています。はしかは、空気やくしゃみ、せきなどに含まれるウイルスが口から入ることにより感染し、高熱と発しんが出て、亡くなってしまうこともあります。

10歳のドリスちゃんと姉の13歳のローダさんも熱と鼻水、喉の痛みに何日も苦しめられています。他のきょうだいにはしかがうつらないよう、お母さんは急いで他の子どもたちを予防接種へと連れていきました。

また、リベリアのとなりの国コートジボアールでは政治が不安定で、多くの国民がリベリアに逃げてきています。そのため、せまい場所にたくさんの人々が生活をしていて、どの子どもが予防接種を受けていないかもわからず、はしかの流行が心配されています。

ユニセフは、はしかから子どもたちを守るため、予防接種を行い、死亡率を50%減らすことができるビタミンA補給剤を配っています。また、多くの避難民が暮らす地域では、栄養状態を調べ、必要な場合には子どもを病院へ連れていき、治療を行っています。

財団法人 日本ユニセフ協会