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コンゴ民主共和国:ふつうの生活を望むウジュンベさん

2011年3月4日

2年前、コンゴ民主共和国の国内で紛争が起こり、12歳のウジュンベさんは家を追われました。兵士たちが襲いかかり、村の家々に火をつける恐ろしい光景は、ウジュンベさんと家族の心にトラウマとなって残っています。ウジュンベさんたちは内戦から逃れて、北キブ州の熱帯雨林地域ワリカレにある親せきの家で暮らし始めました。そこでは小さな屋根の下に16人が一緒に生活しています。「ここで暮らすのは大変だけど、家に帰ってもそこは戦場だから。ここにいるしかないわ」とウジュンベさんは話します。

コンゴ民主共和国は、世界で2番目に貧しい国です。武装グループは、子どもたちを兵士にするなど戦争の道具として使っています。コンゴ民主共和国では、5歳から14歳の子どもの30%以上が働かされています。


© UNICEF video
紛争中でも教育を受けられるようにユニセフが支援しているプログラムにより北キブ州ワリカレの学校に通うウジュンベさん。

ウジュンベさんは学校に通い、家族のために食べ物を探すことで毎日せいいっぱいです。それでも学校に通うことで前向きになることができます。「学校へ行けるって良いことよ。だって学校ではどう生きていくかって教えてくれるから」と言います。ウジュンベさんは学校を卒業したいと思っていますが、また新たな紛争が始まって勉強を続けられなくなるのではないかと心配しています。ウジュンベさんはこの国が平和になるように、そしてみんなが元の家にもどって良い暮らしができるようにと心から願っています。

財団法人 日本ユニセフ協会