世界のニュース

日本:陸前高田市で乳幼児健診と予防接種が本格的に再開

2011年6月6日

今月、岩手県陸前高田市で、本格的な乳幼児健診と予防接種活動が再開しました。6月2日には、県立高田病院仮設診療所で41名の子どもたちがMR(はしか・風疹混合)の予防接種を受けました。


© 日本ユニセフ協会
大和田美帆さんと駿汰くん(5歳)。

息子の大和田駿汰くん(5歳)をつれて予防接種にきたお母さんの大和田美帆さんは、「わたしはこの子の母子手帳を失くしたんです。母子手帳がないと、この子がなんの予防接種を受けて、何をまだ受けていないのか、この子に何をしてあげたのか、3人子どもがいて、よく思い出せません。真ん中のこの子の母子手帳だけが見つからなかったんです。でも市役所に行って、母子手帳を再発行してもらえて、駿汰の記録も戻りました。その時、この予防接種のことを教えてもらったんです。『あぁ、予防接種を受けられるんだ』って思いました」と、目に涙を浮かべながら話しました。


© 日本ユニセフ協会

陸前高田市健康推進課の看護師の松木さんはお礼の言葉をくださいました。「これも、すべてユニセフさんのおかげです。ワクチンもそろえてくださって。ユニセフの支援なしには、こんなに早い段階でのMR予防接種の実施はありえませんでした。ありがとうございました」と、笑顔を見せてくれました。

今回、日本ユニセフ協会の医療保健分野での支援活動の実施に協力してくださっている専門家団体の一つ、特定非営利活動法人HANDSのプログラム・オフィサー、菊池可奈子さんも、「まずは第一弾を終えることができ、本当にうれしい気持ちでいっぱいです。」と話します。

予防接種にきた子どもたちには、ごほうびとして『ちっちゃな図書館』の絵本をプレゼントしました。絵本にとびつき、無心に読んでいた子どもたちのすがたを見ていたお母さんたちもとても嬉しそうでした。

財団法人 日本ユニセフ協会