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ケニア:「アフリカの角」をおそう干ばつと食糧危機

2011年7月11日


© UNICEF/NYHQ2011-1010/Gangale
生まれたばかりの息子を抱くハワ・イッサクさん(21歳)。

アフリカ大陸の北東部「アフリカの角」といわれる地域にあるソマリアでは、2回連続で雨季がきていません。食べ物の値段は高くなり、世界でもっとも深刻な食糧危機がおきています。200万人以上の5歳未満の子どもが栄養不良に苦しんでいます。
ソマリア南部のゲド州に暮らしていたハワ・イッサクさんは、干ばつで生活が苦しくなり、助けをもとめて、となりの国ケニアへ行くことに決めました。とても暑い中、28日間、420キロも歩いて、ケニア東部のダダーブに着きました。約40万人の人々が避難しているダダーブでは強い風が吹き荒れています。子どもたちの顔はほこりまみれで、息をするのも話すのも難しいくらいです。イッサクさんは、ダダーブに到着するとまもなく無事、男の子を出産しました。ユニセフの東部・南部アフリカ地域事務所のエルハジ・アス・スィ代表は、この現状をみて言います。「ここにくるまでに人々はたくさんの困難を乗りこえてきました。こうした人々は、体調不良をうったえています。ここの生活は本当に過酷でおどろくべきものです」
ユニセフは、深刻な状態にある子どもたちに治療用のミルクやペースト状のプランピーナッツという栄養治療食を提供しています。

財団法人 日本ユニセフ協会