ケニア：避難キャンプの子どもの命を守る肺炎ワクチン

2011年9月21日

© UNICEF Kenya/2011/Moreno お母さんに抱かれて予防接種の順番を待つモハメッド君

フビア・アデンさんと6人の子どもたちは、深刻な干ばつに見舞われているソマリアから21日間歩きつづけて、となりの国ケニアのダダーブにある避難キャンプに避難してきました。フビアさんの夫は、干ばつの中で生き残っている3頭の牛の世話をするため、ソマリアにとどまりました。フビアさんたちは、避難民キャンプに着くと食糧や服などをもらいました。このキャンプには毎日約1,200人のソマリアの人々がたどり着いています。人でいっぱいのキャンプでは、感染症が発生すると急速に広がってしまう可能性があります。
ケニアでは半年前から肺炎球菌の予防接種が行われています。このダダーブ避難キャンプでも、ポリオ、はしか、ジフテリアの予防接種のほか、１歳未満の子どもたちは肺炎球菌のワクチンも受けられるようになりました。フビアさんの１番下の子どものモハメッド君（生後9ヶ月）も予防接種を受けることができました。
世界では毎年、150万人を超える5歳未満の子どもたちが肺炎で亡くなっています。キャンプでの人々の生活は、眠る場所も確保されておらず不安なことだらけです。しかし、このような予防接種が多くの子どもたちの命を守ってくれると信じ、ユニセフは他の団体と協力をしてこれからも予防接種を行っていきます。