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ソマリア:重い栄養不良になったイスマイルくん

2012年7月18日


© UNICEF Somalia/2012
重い栄養不良で、はしかとコレラにかかっていたイスマイルくん。今は元気になった。

アミナさんには、4歳の息子、イスマイル・モハメッドくんがいます。干ばつや紛争のため、アミナさん一家が暮らしていたソマリア南部のシャベル川下流域では、多くの人々が食糧不足のため、生活が厳しい状況になりました。アミナさん一家は、住んでいた村を出てモガディシュのキャンプに移りました。しかし、プラスチックのシートやダンボールでできたアミナさんの家は、雨を防げず、子どもたちを寒さから守ることはできません。「モガディシュのキャンプに着いたとき、イスマイルはすでにとても深刻な状態でした。」とアミナさんは話します。イスマイルくんは、重い栄養不良にかかり、はしかとコレラにもかかっていました。体がひどくむくみあがり、目を開けることもできなくなっていたのです。イスマイルくんのお父さん、モハメッド・イブラヒムさんはユニセフが支援している栄養補給センターにイスマイルくんを連れていくと、イスマイルくんがすぐに治療が必要であることを知りました。イスマイルくんは病院に運ばれ、2週間、入院しました。その後、栄養補給センターで治療を受け、元気になりました。アミナさんは、イスマイルくんの回復におどろいています。「イスマイルが回復し、とてもうれしいです」と喜んでいます。

昨年、ソマリア南部では、食糧不足が深刻になりました。今も、ソマリア、エチオピア、ケニアなどで800万人もの人々が支援を必要としています。一年前の状況よりは良くなりましたが、今も厳しい状況が続いています。

財団法人 日本ユニセフ協会