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マリ:残された地雷や不発弾の恐怖

2013年3月5日


© Laurent Duvillier/UNICEFMali/2013
紛争後、町に放置されたままの車両

ユニセフは、マリ中部と北部に、武力紛争で使用された地雷と不発弾がたくさん残っていて、大変危険な状態であると訴えています。このことが原因で、2012年4月から60人が死傷し、このうち3分の2が子どもたちであると伝えられています。

アマドウさん(19歳)は不発弾の爆発により左手の指を一つ失いました。「家の庭で、その"見つけた装置"で遊んでいました。何も危険はないと思っていました。けれども、僕がそれを石の上に投げたら爆発したのです。」この爆発でアマドウさんの兄弟も怪我をし、側にいた1歳半のめいが命を落としました。「とても悲しいし、兄弟やめいにひどいことをしてしまったという気持ちでいっぱいです。」と話します。

こうした爆発は、子どもの通学途中でも、女性が買い物に出かけている時でも、いつどこで起きてもおかしくありません。子どもの具合が悪くても、まわりに不発弾があると知っていたら、怖くて保健センターへ連れて行くこともできません。

ユニセフは、より多くの人に不発弾について知ってもらい、身を守ってもらうために、パートナー団体が学校や市場、広場で行っているイベントを支援しています。イベントに参加したアディディアトウさん(13歳)は、「いつも大人と一緒にいるわけではないから、僕たち子どもが爆発物について知らないと大変なことになります。」と話します。今年は地雷について教える活動や、ラジオを通して伝える活動を、特に北部において、より力を入れて行っていく予定です。

公益財団法人 日本ユニセフ協会