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ナイジェリア:「ゴミ箱」という名の町

2013年4月12日


© 日本ユニセフ協会
「ゴミ箱居住区」を視察するアグネス・チャン日本ユニセフ協会大使

4月9日から17日まで、アグネス・チャン日本ユニセフ協会大使は、ナイジェリアを訪れ、厳しい生活をしている子どもたちの状況を視察しました。
アフリカで最大の人口をもつナイジェリアの商業都市、ラゴス。国内の多様な民族だけでなく、国境を接する隣国からの人々も集まることから「西アフリカのニューヨーク」と呼ばれています。高層ビルや高速道路、大型ショッピングモールなども有する大都市ですが、ラゴス市民の7割がスラムと呼ばれる厳しいエリアに住んでいます。スラムの数はおよそ100あるといわれています。

アグネス大使が訪れたスラムの一つが、「ダストビン・エステート(ゴミ箱居住区)」と呼ばれる町です。その名の通り、踏み固められたゴミでできた地面の上に、粗末なつくりの家や共用トイレ、学校が立ち並んでいました。ここに住む子どもたちのサポートをしている、ユニセフのパートナー団体の一つが「LOTS(ロッツ)」です。ゴミ箱居住区の一角にあるロッツのセンターに、学校を終えた子どもたちが、読み書きを中心とした補習授業を受けに集まってきました。ロッツでは、こうした勉強の他にも子どもたちの遊びの機会や場所を設ける活動を行っています。ロッツで活動をしているサンゴサンヤさんは、「様々な方々のご支援で、かつてゴミ捨て場だったこの一角にセンターを建てることができました。いつかここをちゃんとした町にすることができるはず。」と熱く語りました。

ラゴスのこの厳しい格差を解消するために何が必要なのでしょうか。
ユニセフ現地事務所サラ・ベイソロ・ニャンティ所長は、「教育の機会を広げることが鍵だと思います。教育は、私たちの人生の様々な機会も広げてくれます。」と話します。

公益財団法人 日本ユニセフ協会