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ニューヨーク:5才になる前の子どもたちの3人に1人は存在しない!?

2013年12月11日


© UNICEF/NYHQ2011-2487/OLIVIER ASSELIN

12月11日は、ユニセフの誕生日です。ユニセフが誕生してから67年目の創設記念日に、ユニセフは、世界の出生登録(出生届け)について、報告書を発表しました。この報告書によると、世界の5才になる前の子どもたちのうち、出生登録をされていない子どもは約2億3000万人で、これは、約3人に1人ということになります。

出生登録とは、子どもが生まれたときに、子どもが生まれたことを、国に届け出ることです。ユニセフのギータ・ラ オ・グプタ事務局次長は、「社会が、その子ども自身とその存在を初めて認識し、認めるのが出生登録です」と説明しています。出生登録をし て、出生登録証をもらうことで、その子どもが存在することの証明にもなり、国のサービス(教育や予防接種など)を受けることができるようになります。

2012年、生まれてすぐに出生登録をされた子どもは、世界中で約60%しかいませんでした。出生登録をしないと、その子どもが存在している証明がないので、例えば戦争・紛争や災害などで家族とはぐれてしまったときに、親を探すことがとても難しくなってしまいます。

出生登録の割合が、世界で最も低かった10ヵ国は以下の通りです。
ソマリア(3%)、リベリア(4%)、エチオピア(7%)、ザンビア(14%)、チャド(16%)、タンザニア共和国(16%)、イエメン(17%)、ギニアビサウ(24%)、パキスタン(27%)、コンゴ民主共和国(28%)

ユニセフは、政府や地域を支援しながら、出生登録がしやすくなるように活動しています。たとえば、時間がかかる出生登録の手続きを、 携帯電話を使って数分で、お金もかけずに登録できるようにするシステムなどを開発しています。

公益財団法人 日本ユニセフ協会