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公益財団法人日本ユニセフ協会

ライブラリー プレスリリース

中央アフリカ共和国:
ユニセフ、再び “子どもの兵士”とさせられた17歳の殺害を強く非難

【2013年5月10日 中央アフリカ共和国発】

© UNICEF/NYHQ2011-0814/JAN GRARUP

2013年3月23日に、反政府勢力セレカが首都バンギに侵攻した中央アフリカ共和国。昨年12月のセレカの武装蜂起後より、国内各地で戦闘が起き、情勢が急激に悪化、厳しい状況が続いています。

ユニセフは、一度は武装勢力から解放されたものの、再び“子どもの兵士”とさせられ、殺害された17歳の子どもの死を、最も強い言葉で非難します。

4月14日、17歳と19歳*の少年たちは、反政府勢力の集合体「セレカ」の大佐として知られる人物に、バンギ近郊で車を盗むように命じられました。その現場を目撃した人々は暴徒と化し、少年たちに石を投げ続け、少年たちは殺害されました。少年たちに盗みを命じた大佐は、その場から逃れました。

殺害された二人は、武力紛争が激化していた2012年12月に、首都バンギへ侵攻してきた武装勢力に巻き込まれ“兵士”となっていた子どもと若者64名のグループの一員で、反政府勢力CPJP(正義平和愛国者協定)に反発し、解放されたメンバーでした。
子どもたちは、安保理の国連タスクフォースの活動の一環で、武装勢力から奪回されたのです。

解放された子どもと若者の多くは里親のもとに身を寄せましたが、3月にセレカがバンギを占拠してから、再び武装グループに巻き込まれた子どもたちもいました。

「亡くなった二人のご家族に、心よりお悔やみ申し上げます。ひとりは18歳未満で、まだ子どもでした。このような悲劇を招いた行動に、強い遺憾の意を表します」と、ユニセフ・中央アフリカ共和国事務所代表のスリマン・ディアバットは述べました。
「ユニセフは、紛争の影響を受けている子どもたちを守るために、可及的速やかな取り組みを訴えます。そして、武装勢力に巻き込まれている子どもたちの即時解放を求めます。子どもたちを武装勢力に加担させ、犯罪を犯すように促す人物に対し、断固とした行動を起こさなければいけません」

ユニセフは、武力紛争下でも子どもの権利を守るよう、すべての勢力に呼びかけています。また、子どもたちを再び兵士とさせることを食い止め、子どもたちを武装勢力から解放し、家族や地域社会に戻れるように支援活動を続けています。

すべての子どもたちには、暴力から守られる権利があります。子どもたちを武装勢力に取り込み、兵士とすることは、国連安保理決議1612号で、紛争下における6つの形態の子どもの権利の重大な侵害行為とされています。

*亡くなった子どもたちの家族を保護するために、名前は非公表となっています

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