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公益財団法人日本ユニセフ協会
 

バヌアツ:
サイクロンの影響を受けたバヌアツの子どもたちに
命を守るためのワクチンを

【2015年3月21日 バヌアツ発】

サイクロン直撃の数日後、赤ちゃんを抱く母親。
© UNICEF/17 March 2015/ Etas, Vanuatu/ Gaelle Sevenier
サイクロン直撃の数日後、サイクロンの被害を受けたポートビラの村で赤ちゃんを抱くジネットさん。

ジネッテさんは、2週間前に娘のエパニちゃんを出産しました。サイクロン・パムが直撃した当時、エパニちゃんは産後の検診も未だ受けていませんでした。ユニセフとWHOの支援によって、保健省は保健員たちのチームを編成し、エパニちゃんたちのように予防接種の機会を逃してしまった子どもたちに、命を守るための予防接種を今週、実施しました。

予防接種を実施

エタス村はゴミ廃棄場の近くにあります。そのため、衛生環境も課題が多く、住民はしばしば感染症などに悩まされており、とりわけサイクロンの直撃以降、病気にかかる危険が増加していました。ユニセフが支援する保健員たちのチームがポートビラ周辺ではしか、ポリオ、破傷風の予防接種を行った際、ジネッテさんも娘のエパニちゃんにポリオの予防接種を受けさせることができました。

「先週、娘に予防接種を受けさせるために病院にいく予定だったのですが、サイクロンが発生し、行けずじまいになっていました。保健員さんから予防接種を受けることの重要性については聞いていたので、受けさせました。これで何とかポリオからは娘を守ることができましたが、他の病気については、まだ心配なままです」

予防接種を受けた生後2週間の赤ちゃん。(バヌアツ)
© UNICEF/UNI181194/Sevenier
生まれて初めて予防接種を受けた生後2週間のエパニちゃん。

国家災害運営事務局によるサイクロンの警報をラジオで聞いたとき、ジネッテさんはポートビラ近くのメレ村に居ました。そこで、高台にある、エタスの親戚のもとへ避難しました。

「とにかく2人の娘のことが心配でした。嵐の中で、このまま死ぬのではないかと思いました。私たちが避難していた家の一部は風で吹き飛ばされたので、マットレスを上にかぶせて、子どもたちを何とか守るのに必死でした」と、ジネッテさんは語ります。

食料や水が尽きる恐れ

ジネッテさんと夫は収入のあてがなくなり、食料を購入することができません。彼らはヤマイモや島キャベツ、タロイモの栽培など、農業で生計を立てていましたが、すべて今回のサイクロンでなくなってしまいました。今はかろうじてお米がわずかに残っていますが、食料が底をつくのも時間の問題です。

村ではタンクに貯めた水を飲用水として使用していますが、村全体の需要を満たすには、あと1週間も持たないでしょう。

ユニセフはバヌアツにおいて何十年も活動を展開しており、史上最大レベルのサイクロンによって壊滅的な被害を受けたこの地域の女性と子どものため、緊急支援を展開しています。

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