メニューをスキップ
公益財団法人日本ユニセフ協会

中央アフリカ共和国:
数千人の子どもたちを解放へ
武装グループが合意

【2015年5月5日 バンギ(中央アフリカ共和国)発】

子どもたちを解放する合意書にサインする、武装勢力のリーダー
© UNICECAR/2014/Kim
子どもたちを解放する合意書にサインする、武装勢力のリーダー

中央アフリカ共和国における武装勢力のリーダーたちは、5日、組織内にいるすべての子どもたちを解放し、新たな子どもの徴用は行わないことに合意しました。

武力勢力と関わりのある子ども、最大1万人

ユニセフの推定では、6,000人から最大で1万人の子どもたちが、何らかの形で武装勢力に関わっています。この子どもたちは、兵士や料理人、連絡要員、性的な目的など、さまざまな役割を担わされています。

ユニセフ・中央アフリカ事務所代表 モハメド・マリック・フォールは、「今回の解放は、この国の子どもたちの保護における、大きな前進です。中央アフリカ共和国は、子どもにとって世界で最も厳しい場所の一つであり、ユニセフは、地元当局との協力の下、解放された子どもたちが家族と再会できるよう尽力します」と述べています。

明るい兆し

ユニセフやパートナー団体によって実現したこの合意は、紛争で荒廃した中央アフリカ共和国の平和を取り戻すことを目指し、5月4日から1週間にわたり首都バンギで開催されている和解のためのフォーラムにおいて実現しました。今フォーラムは、政府と国会議員、政党、市民団体、宗教やコミュニティのリーダー、さらに武装勢力の指導者を集めて行われました。

フォーラムで行われる宣言採択を受け、紛争の当事者たちは、子どもたちの解放、家族や地域社会との再統合、そして生活を再建するための保護と支援の実施スケジュールを進めていくこととなります。

また、影響を受けた子どもの人数確認と、解放へ向けた計画策定を行うため、ユニセフやパートナー団体が支配地域へ即時かつ制限なく立ち入ることに対し、武装勢力のリーダーたちが許容することに関しても合意に達しました。

2014年は2,800人以上を解放

中央アフリカ共和国で2年以上続いている紛争は、世界で最も過酷な、そして最も見えにくい人道的危機のひとつです。今回の子どもたちの解放にあたっては、既に不足している緊急支援の活動資金がさらに必要となる見込みです。

2014年、ユニセフとパートナー団体は、中央アフリカ共和国において、646人の女の子を含む 2,800人以上の子どもたちを、武装勢力から解放することができました。これは、2013年に解放された子どもの数(約500人)のほぼ6倍 にのぼります。

トップページへ先頭に戻る