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公益財団法人日本ユニセフ協会

エディー・イザード ユニセフ親善大使
ジブチに避難するイエメン難民を訪問
安全を求めて海を渡った子どもたち

【2015年7月16日 ロンドン発】

マルキャズィー難民キャンプでイエメン難民の子どもたちと手を取って歩くイザード大使とユニセフ・ジブチ事務所副代表。
© UNICEF/UKLA2015-00066/Matas
マルキャズィー難民キャンプでイエメン難民の子どもたちと手を取って歩くイザード大使とユニセフ・ジブチ事務所副代表。

今週の初め、ユニセフ親善大使(英国国内大使)のエディー・イザードが、自らの出身国でもあるイエメンでの破壊的な紛争から逃れ、ジブチに身を寄せている難民の子どもたちを訪問しました。

ジブチに避難するイエメンの子どもたち

イザード大使は、何も持たずに船で紅海を渡って避難してきた子どもたちから直接話を聞きました。多くの子どもたちが愛する人の死や、国に残された家族、破壊されてしまった家についての辛い体験を話しました。

3月に紛争が激化してから、約1万人のイエメン人を含む、2万人以上の人々がジブチに辿り着いています。何千人ものイエメン人が難民として登録され、多くは北部の都市オボックから少し離れたマルキャズィー難民キャンプで暮らしています。

ユニセフはUNHCR(国連難民高等弁務官事務所)や政府、パートナー団体と協力し、47度の暑さ、毎時60マイル以上の風を伴う砂嵐、容赦ない砂漠など、耐え難い状況で暮らす人々の基本的なニーズを満たすため、支援活動を行っています。残された大切な人たちが紛争の苦難の中で生活をしているということを思い起こさせる、35km離れた湾の向こう側、イエメンから聞こえる爆発音が、このマルキャズィー難民キャンプに身を寄せる人々の背景を物語っています。

イザード大使、マルキャズィー難民キャンプを訪問

7歳のジャワハーちゃんとお兄さんのジアドくん(10歳)と話をするイザード大使。
© UNICEF/UKLA2015-00065/Matas
7歳のジャワハーちゃんとお兄さんのジアドくん(10歳)と話をするイザード大使。

「何十年もの間、イエメンの子どもたちは恐怖と危険の中で生きてきました。そして今もなお、子どもたちは地獄のような紛争の中を生き抜いています。そして多くの子どもたちが、『涙の門』と言われるバブ・エル・マンデブを経て紅海を渡り、避難しなければなりませんでした」と、イザード大使がマルキャズィー難民キャンプから語りました。

「イエメンの人々の痛ましい話、特に私の生まれた都市アデンの人々の話は永久に私の頭から離れることはないでしょう。私にはこの危機的状況を世界に向けて明らかにする責任があります。そして、現在危機に晒されている1,000万人のイエメンの子どもたちへの支援を広く訴えることができたらと思います」(イザード大使)

イザード大使が出会った7歳のジャワハーちゃんは、イエメンの漁業の町であるドゥバブから、両親と4人の兄弟姉妹ともに逃れてきました。ジャワハーちゃんの11歳の姉、ファトウマさんは、障がいのある年老いた祖母と一緒にイエメンに残っています。

「自分の服や遊ぶお人形がなくて寂しい。もちろんファトウマにも会いたいわ」と、ジャワハーちゃんが話します。

ジャワハーちゃんの母親のセリマさんは、船で避難する途中に赤ちゃんを出産しました。「ファトウマがいなくてとても寂しい。毎日彼女のことを心配しているわ。家に帰ってファトウマに会いたいです」(セリマさん)

人道支援を必要とする子ども1,000万人

7歳のジャワハーちゃん一家が身を寄せるマルキャズィー難民キャンプのテントの中に入るイザード大使。
© UNICEF/UKLA2015-00067/Matas
7歳のジャワハーちゃん一家が身を寄せるマルキャズィー難民キャンプのテントの中に入るイザード大使。

ユニセフはイエメンとジブチ両国にいる子どもたちに必要な支援を続けています。ジブチでは、ユニセフは政府やパートナー団体とともに、病気や栄養不良の子どもたちが適切な保健医療や治療ケアを受けられるように、またマルキャズィー難民キャンプで暮らす難民全員が水を手に入れられるように支援に取り組んでいます。

ユニセフはイエメン難民の子どもたちが勉強を続け、日常を取り戻せるようにするため、「学校に戻ろう」キャンペーンの支援も行っています。これは、子どもたちがストレスやトラウマに対処するのを助けるために非常に重要なことです。

イエメンの状況が日ごとに悪化するにつれ、全人口の80%である約2,100万人の人々が人道的支援を必要としています。そして、そのうち1,000万人は子どもたちです。食糧や水、燃料の不足が、国を完全な崩壊へと追いやっています。

イエメンとジブチ両国で続けられる支援

中東の最貧国であるイエメンは、この危機を迎える以前から5歳以下の子どもたちの慢性あるいは急性の栄養不良率が最も高い国のひとつでした。しかし、紛争開始から5カ月目に入り、状況は更に悪化しているとみられています。

ユニセフはジブチにイエメンでの支援活動のための物流拠点を設置し、薬や医療品、栄養補助食品、水、衛生用品、衛生設備(トイレ)など必要な物資を継続的にイエメンに送っています。イエメン国内では、人道支援のアクセスにいまだ課題が残っており、人道支援活動のための停戦が、十分に守られていないことを表しています。

ユニセフはイエメン国内のさまざまな場所に点在して生活するすべての子どもたちに支援が行き届くよう、移動チームを使って予防接種だけでなく、栄養不良や子どもがかかりやすい病気の治療ケアや、栄養状態の検査などの支援を拡大しています。

ユニセフは今年末までのイエメンでの支援活動のため、1億8,260万米ドルを国際社会に要請しています。しかし、現在確保されている資金は2,920万米ドルに留まり、84%もの資金が不足しています。(7月21日時点)

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■参考情報

  • ジブチは難民受け入れ国として長い歴史があり、ソマリア、エリトリア、エチオピアから約1万5,000人の難民を受け入れています。イエメンの紛争以前から、ジブチは周辺地域で子どもの幸福度指数が低い国のひとつとして、多くの課題に直面していました。
  • イエメンからの人口流入によって、ジブチの困難な状態を更に悪化させました。ジブチでは2007年から続く干ばつによって、人々が食糧不足や栄養不良に晒されています。
  • ジブチの約5人に1人の子どもたちが急性栄養不良に苦しんでおり、3人に1人の子どもが慢性的な栄養不良です。ユニセフは政府やパートナー団体と協力して、子どもの健康の促進や栄養不良を防ぐために重要となる、家庭での適切な習慣を促進すると同時に、子どもたちに適切なケアや治療を提供するために継続的な支援活動を行っています。

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