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公益財団法人日本ユニセフ協会

「世界のリーダーへ」
暴力を受けた子どもたちからの手紙
デイビッド・ベッカム親善大使が賛同

【2015年9月16日 ロンドン/ニューヨーク発】

ユニセフ(国連児童基金)の国際親善大使であるデイビッド・ベッカムは、暴力を体験した18人の子どもたちによって署名された手紙を力強く後押ししています。その手紙は、世界のリーダーたちに対し、世界で何百万もの子どもたちを苦しめている暴力の広がりを止めるよう呼びかけています。署名をした子どものひとりは、今年ベッカム大使が訪問したカンボジア出身の16歳の少年です。

暴力や虐待に苦しむ何百万もの子どもたち

カンボジアで危険な状況下で暮らす子どもたちを保護するためのユニセフの支援現場を訪れたベッカム大使。(2015年7月、学校に通ったことのない子どものための非公式教育センターで)
© UNICEF/UKLA2015-00057/Irby
カンボジアで危険な状況下で暮らす子どもたちを保護するためのユニセフの支援現場を訪れたベッカム大使。(2015年7月、学校に通ったことのない子どものための非公式教育センターで)

「今年のはじめにユニセフと共にカンボジアを訪問した際、ひどい暴力や虐待を、それもしばしば本来は彼らを守るはずの人から受けてきた子どもたちや若者たちに会いました。彼らの体験は、本当に痛ましく、このような苦しみを受けている子どもがいると考えることは、ひとりの父親として大変つらいことでした」と、ベッカム大使は語りました。

「このとても勇敢な子どもたちの声に耳を傾け、彼らが耐え抜いてきた暴力について聞いたことで、私は、世界のリーダーたちが子どもたちを危険から守るために確実に行動を起こしてほしいと思うようになりました。すべての子ども、特に最も厳しい状況下にいる子どもたちは、その安全を守られなければなりません。だから私は、9月に国連を訪問し、間違いなく子どもたちの声が届き、世界が子どもへの暴力や虐待をなくすために結束するのを見届けようと思います」(ベッカム大使)

紛争という暴力を生き延びた南スーダンの子ども、性的虐待を受けたアイスランドの子ども、人身売買の被害に遭ったパキスタンの子ども。彼らの言葉が集まった力強い手紙は、世界のいたるところで子どもたちが直面している暴力の広がりを明らかにしています。

子どもたちを開発目標の中心に

これまでで最も広範囲にわたる開発目標の採択を前に、来週、ベッカム大使は潘 基文 国連事務総長とユニセフのアンソニー・レーク事務局長と共に、世界のリーダーたちに対し、子ども、特に最も困難な状況の子どもたちを次の15年間のあらゆる決定とあらゆる投資の中心に置くことを訴えます。

今年のはじめ、ベッカム大使は、「7:デイビッド・ベッカム・ユニセフ基金」を設立し、その基金を通じて、暴力の被害を受けた子どもたちを含め、世界で最も厳しい状況にいる子どもたちを支援すると約束しました。

ベッカム大使は、こう話します。「今年2月、ユニセフと共に新たな基金を立ち上げたとき、世界の最も厳しい状況にある子どもたちに代わって声をあげ、彼らを苦しめている問題に光を当てると約束しました。5分にひとり、暴力によって子どもが命を落としていることは、衝撃的な事実です。子どもたちは、家庭や学校、コミュニティの中で虐待されています。それを止めなければなりません。私は、新しい目標の中心に子どもを据えること、そして子どもへの暴力や虐待を終わらせるために取り組むことを、世界のリーダーたちに訴える活動に、みなさんも参加してほしいと思います」

子どもへの暴力をなくすために

武装グループにレイプされ、妊娠した16歳の少女。暴力や虐待の被害に遭った子どもたちが通うトランジットセンター(一時受け入れ所)で裁縫の職業訓練クラスに参加している。(コンゴ民主共和国)
© UNICEF/NYHQ2012-0096/Asselin
武装グループにレイプされ、妊娠した16歳の少女。暴力や虐待の被害に遭った子どもたちが通うトランジットセンター(一時受け入れ所)で裁縫の職業訓練クラスに参加している。(コンゴ民主共和国)

ユニセフの子どもの保護部門チーフ、コーネリアス・ウイリアムズは、「毎日、子どもたちは拷問、性的暴力、身体的暴力、精神的虐待、ネグレクト、その他さまざまな恐ろしい残虐な行為の犠牲になっています。子どもへの暴力、特に性的暴力は、子どもたちの心におとなになっても消えない深い傷を残します。それは、家族や社会を引き裂き、安定を打ち砕き、進歩を後退させます。しかもたいていの場合、静寂の中に隠され、目に見えないのです。私たちは、言うに堪えないことを言葉にし、見えないものを明らかにし、それらを終わらせるために行動しなければなりません」と述べました。

9月の国連総会で採択される予定の、今後15年の新たな目標を定めた「持続可能な開発目標」は、多くの子どもたちが耐えている状況を変える歴史的なチャンスをもたらします。しかしそのためには、世界が最も弱い立場にある子どもたちに焦点を当て、彼らの安全、教育、健康といった権利を目標の中心に据えなければならないと、ユニセフは指摘しています。

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子どもへの暴力に関する最新数値

紛争の影響を受けた町の空爆で破壊された家に残されたぬいぐるみ。(シリア)
© UNICEF/NYHQ2012-0207/Romenzi
紛争の影響を受けた町の空爆で破壊された家に残されたぬいぐるみ。(シリア)
  • 5分にひとり、暴力によって子どもが命を落としている
  • 現在、およそ2億3,000万人の子どもが、武力紛争下の国や地域で暮らしている
  • 世界でおよそ1億2,000万人の20歳未満の少女たち(約10人にひとり)が、なんらかの性行為を強要された経験がある
  • 殺人事件の被害者の5人にひとりは20歳未満の子どもや若者である
  • 世界の15歳から19歳の若い女性のおよそ4分の1(約7,000万人)が、15歳以降になんらかの身体的暴力の被害に遭った経験がある
  • 世界の15歳から19歳の若い女性のおよそ3人にひとり(約8,400万人)が、夫やパートナーから精神的、身体的、性的暴力を受けたことがある
  • 世界の2歳から14歳の子どもの10人中6人(およそ10億人)は、日常的に保護者から体罰を受けている

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子どもたちの手紙 (日本語仮訳)

Magu* (17)さんは、長年父親から性的・身体的虐待を受けていた。現在は学校や精神科医からカウンセリングを受けている。(スペイン)*仮名
© UNICEF/UNI195857/Imperato
Magu* (17) さんは、長年父親から性的・身体的虐待を受けていた。現在は学校や精神科医からカウンセリングを受けている。(スペイン)*仮名

世界のリーダーの方々へ

5分にひとり、世界のどこかで、暴力によって子どもが命を落としています。

私たちは、18の国の、暴力や虐待による苦しみを経験した若者です。

世界には、私たちのような子どもが何百万人もいます。

私たちは、家を追われ、子ども兵士として戦うことを強いられたり、奴隷のように家事労働をさせられてきました。コミュニティの中で、レイプされ、殴られ、暴行されました。私たちは、両親が、兄弟が、友人が目の前で殺されるのを、何もできずに見てきました。こうした記憶によって、いつまでも恐怖に苦しめられているのです。       

このような人生のスタートがあってはなりません。

9月に、みなさんはこれからの15年間の行動計画となる持続可能な開発目標に合意するでしょう。世界の若い市民として、私たちは子どもたちにとってもっと安全な世界を築くために団結することを求めます。

子どものあざは、遊んでいたときにできたものだけ。私たちは、そうなる日を待っています。

子どもへの暴力をなくすために、いま、行動してください。

あと5分立ち止まったら、消える命があるのです。

Parwana* (20) オーストラリア、Joao* (18) ブラジル、Ravid (16) カンボジア、Laetitia (14) コンゴ民主共和国、Sabreen* (15) ガザ、Daldís (19) アイスランド、Tommy* (16) アイルランド、Ashley* (23) ジャマイカ、 Mohammad (15) ヨルダン、 Akhrat (16) オランダ、 Babagana* (12) ナイジェリア、 Rabia* (9) パキスタン、 Alice* (18) ポルトガル、 Sane* (18) 南アフリカ共和国、 Boto* (16) 南スーダン、 Magu* (17) スペイン、 Jodie (20) 英国、 Zina (10) ウクライナ  *名前は仮名です

暴力の被害者だった子どもたちによる手紙の原文は、特設ページからご覧いただけます。

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