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日本ユニセフ協会
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中央アフリカ共和国
暴力の激化で子どもたちが標的に
深刻な資金不足に直面

【2015年9月28日  ダカール(セネガル)発】

中央アフリカ共和国における暴力の激化で、子どもたちが意図的に攻撃の対象にされています。9月26日、首都バンギでは36人が命を失い、100人以上が負傷しました。

子どもたちが攻撃の対象に

現地で活動する団体の報告によると、この武力衝突で16~17歳の少年3人が残忍な方法で殺害され、そのうちの一人は斬首されたとみられています。また、少なくとも7歳~17歳の男の子2人と女の子2人が、武装グループ間による激しい戦闘に巻き込まれ、銃弾や手榴弾で負傷しました。

「子どもたちを標的とした攻撃は、何をもっても正当化できません。戦闘に巻き込まれた女の子や男の子に対するこの恐ろしい犯罪を終わらせ、責任を負わせなくてはいけません」と、ユニセフ中央アフリカ共和国事務所代表のマニュエル・フォンテーンが語ります。

ユニセフはすべての紛争関係者に、国際法における責任を果たし、学校や保健施設などの必要不可欠なインフラや一般市民への攻撃を直ちに止めるように訴えています。

暴力で自宅からの避難を強いられている10歳の男の子。

© UNICEF/NYHQ2013-1002/Menezes

暴力で自宅からの避難を強いられている10歳の男の子。

中央アフリカの紛争は、国中のコミュニティを分断させ、国の破壊と基本的サービスの崩壊をもたらしています。2014年、毎日少なくとも平均一人の子どもが命を失うか、重傷を負っています。そして、武装勢力に徴用された子どもの数は、最大1万人に上ります。2015年上半期だけでも、武力衝突で26人の子どもが命を失い、110人の子どもが重傷を負ったと報告されています。

最近の暴力の激化は、崩壊した保健サービスや深刻な栄養不良、学校の閉鎖、武装勢力による強制的な徴用などで既に苦しんでいる子どもたちの状況を、更に深刻なものにしています。

最も深刻な資金不足に直面

ユニセフは現地のパートナー団体と協力し、最も大きな影響を受けている子どもたちに学習や心のケアのための安全な場所の提供を行うだけでなく、子ども兵士の解放や可能な場合はコミュニティへの再統合を行うための支援を確かなものにするため、武装グループとの交渉を行っています。

多大な支援のニーズがあるにも関わらず、ユニセフは深刻な資金不足に直面しています。ユニセフが支援活動に必要としている7,390万ドルのうち、これまでに確保できた資金はその半分にも届きません。ユニセフが世界中で行う人道危機への支援のなかでも、中央アフリカの危機への支援活動は最も深刻な資金不足に直面しています。

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