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日本ユニセフ協会
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サイクロン“ウィンストン”
「家、作物・・すべてを失った人々も」
フィジー在住ユニセフ広報官が報告

【2016年2月21日  ニューヨーク発】

ユニセフ(国連児童基金)太平洋諸国事務所のアリス・クレメンツ広報専門官は、フィジーの首都スバでサイクロン「ウィンストン(Winston)」の猛威を経験し、その状況をこう報告しています。

すべてを失った人々も

サイクロンが上陸前に撮影された首都のスバの様子。(2016年2月20日撮影)

© UNICEF/UN010591/Clements

サイクロンが上陸前に撮影された首都のスバの様子。(2016年2月20日撮影)

「非常に強力で唸り声を上げる風と、屋根から剥がれるリベットの音が一晩中続き、私たちは熱帯低気圧『ウィンストン』の威力をはっきりと実感しました。他の地域がどうなったのか、まだはっきりとしたことは言えませんが、被害の全容と必要な対応を明らかにするため、フィジー政府による迅速な調査が実施される見込みです。カテゴリー5のサイクロンの威力は凄まじく、脆弱なインフラでは耐えきれないことを踏まえると、フィジー中の小規模な村々が最も被害を受けていると思われます。家や農作物を失ったことで、身を寄せる場所や食糧、生計手段がない状態に陥った家族もいるかもしれません。豪雨に伴い鉄砲水や河川の氾濫が起こる可能性があるため、海や川の近くで暮らしている人々にとっても相当なリスクがあります」

ユニセフは、主にフィジー全土の子どもたちや妊娠中の女性、授乳中の母親の状況を懸念しています。サイクロンの中心部が通過したフィジー周辺の島々のコミュニティに関しては、情報通信手段の多くが機能停止に陥っているため、その状況はまだほとんど分かっていません。

深刻な被害が及んでいる恐れ

フィジー政府は、最重要のニーズを特定するために、全容の把握に迅速に取り組んでいます。政府はまた、今後30日間の自然災害による非常事態宣言を発令し、あちこちに散乱した大量の瓦礫の除去作業を開始しました。

「インフラや生活手段、家屋に対して、今回のような事態がもたらしうる損害の規模は計り知れません。また、学校や保健施設などが完全に破壊されたり、深刻な損傷を受けている恐れもあります。川の近くの低地にあるトタン屋根の小屋で暮らす家族の状況を想像してみてください。農作物を育て、それを生活の糧としています。サイクロンがもたらした浸水により、作物が台無しになったのはほぼ確実です。このような農作物は、市場で売って収入を得るためのものなのです。だから、もし河川の氾濫により家が破壊されたなら、食糧、家屋、生計手段をすべて失うのです。このような被害は、子どもたちの教育にも影響を及ぼすでしょう。

最悪の事態を想定するとすれば、死者やけが人に加え、人々の生活のすべてが根底から破壊されてしまったという状況なのです」(クレメンツ広報専門官)

ユニセフ、緊急事態に備え

サイクロンが通過する地域には、6万人以上(うち2万6,000人が子ども)が暮らし、40万人以上(うち16万5,000人が子ども)が、暴風雨や洪水によって被災する可能性があります。フィジー政府は、すでに緊急対応センターと758カ所の避難所を開設し、対応を急いでいます。平時より、フィジーで政府と協力して子どもたちのための活動を続けているユニセフは、サイクロン上陸前に、事前情報や緊急事態への備えについて住民へメッセージを発信してきたほか、スバとナンディに水や保健のキット、学校用テントなどの教育用品を含む支援物資を備蓄しています。支援要請があれば、ユニセフは水と衛生、教育、栄養、子どもの保護に取り組む各機関を主導して、フィジー政府を積極的に支援できる体制を整えています。


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