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日本ユニセフ協会
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世界の子どもたち

ギニアビサウ
母乳育児が乳児と母親の命を守る
ユニセフ母乳育児推進プログラム

【2016年8月2日  ビアンガ(ギニアビサウ)発】

赤ちゃんを生後6カ月の間母乳のみで育てることは、特にギニアビサウのような国では、子どもの死亡を防ぐための最も効果的で唯一の手段です。辺地にある村ビアンガでは、母親たちは月に一度、コミュニティの集会所に集まり、母乳育児や子どもにとって最適な栄養について学んでいます。ナニザ・マンテガ・メンダスさんは、3人の息子たちを母乳のみで育て、全員が健康に成長していることから、母乳育児の効果を実感しています。

人生の最良のスタートを

生後3カ月の息子ペドロジンホくんを母乳で育てる、母親のナニザさん。すでに2人の息子を生後6カ月まで母乳のみで育てた経験がある。

© UNICEF Guinea-Bissau/2015/Amorim

生後3カ月の息子ペドロジンホくんを母乳で育てる、母親のナニザさん。すでに2人の息子を生後6カ月まで母乳のみで育てた経験がある。

ビアンガ村はギニアビサウのカシェウ地方に位置し、大西洋に流れ込むカシェウ川の近くにあります。首都ビサウからは100キロ近く離れており、村へと続く道は、でこぼこで舗装されておらず、カシューとヤシの木の濃い陰に隠れています。昼下がりの熱さの中に聞こえるのは、鳥やセミの鳴き声だけです。ビアンガ村の住民は613人、そのうち80人が5歳未満の子どもたちです。ナニザさん(28歳)は、生後3カ月のペドロジンホくん、4歳のペドリンホくん、5歳のルベムくんという、3人の大切な息子たちがいます。

「私はペドリンホとルベムを、生後6カ月間母乳のみで育てました。ペドロジンホも同じように育てます」とナニザさんは誇らしげに語ります。子どもたちに、人生を最良の状態でスタートする機会を与えているのです。

ユニセフは母乳育児推進プログラムを通して、母乳育児の実施の推進と保護に取り組んでいます。なぜなら、母乳には乳児が生後6カ月の間に必要とするすべての栄養素が含まれていて、この期間は母乳以外の食べ物や水分は必要ないからです。さらに完全母乳育児は、10人に1人の子どもが5歳の誕生日までに命を落とすギニアビサウのような国においては特に、子どもの死亡を防ぐための最も効果的で唯一の手段なのです。

母乳育児は子どもたちを病気から守り、病気からの早期回復を促進します。それだけでなく、母乳育児で育った子どもたちはそうでない子どもたちよりも一般的に身体的および認知的発達が良いとされるため、将来の学校生活やコミュニティへの参加に向けて、よりよい準備ができるということも言われています。

母親たちにとっても、母乳育児は分娩後出血のリスクが低下するなどの利点があります。妊産婦死亡の主因である分娩後出血は、とりわけギニアビサウでは顕著で、妊娠10万件あたり549件の割合で妊産婦が死亡しています。さらに母親が母乳育児を実践することによって、出産から次の妊娠までの期間を延ばす助けにもなり、糖尿病や乳がんのリスクを低下させます。その結果、母乳育児の恩恵は、子どもと母親にとどまらず、コミュニティや国全体にも及ぶのです。

栄養について学ぶコミュニティ集会

ナニザさんと3人の息子たち。ナニザさんは村の他の母親たちと一緒にコミュニティ栄養集会に参加し、栄養不良について学んでいる。

© UNICEF Guinea-Bissau/2015/Amorim

ナニザさんと3人の息子たち。ナニザさんは村の他の母親たちと一緒にコミュニティ栄養集会に参加し、栄養不良について学んでいる。

ナニザさんは義母のサポートを受けながら子どもたちを育てています。遊牧民の家系であるナニザさんの夫は、現在アンゴラにいます。ナニザさんはコミュニティの他の女性たちとともに、コミュニティ集会に通っています。ユニセフが支援するこの集会では、妊産婦の健康や栄養の知識とともに、子どもにとっての最適な栄養について伝えています。

月に一度、5歳未満児を持つ母親たちがこの集会に集い、栄養不良を回避するための情報共有セッションに参加します。また母親たちはここで子どもたちの身体測定をし、適切に発育しているかを確認することもできます。

「毎月女性たちを集めて開催するコミュニティの集会を利用して、地元で生産されるキャッサバやヤム、ピーナッツ、その他の野菜などの食材を上手に使った、子どものための栄養価が高くおいしい補助食の作り方を伝えています。それだけでなく、完全母乳育児、補助的な食事、水、衛生、HIV/エイズ予防の大切さについても話しています」と、集会を開催するユニセフのパートナー団体のシスター・ソランゲさんは話します。

ナニザさんの子どもたちは、完全母乳育児の恩恵を確かに受けています。「私の上の2人の息子たちは、生後6カ月間は母乳のみで育て、その後も1歳になるまで母乳を与えていました。息子たちは深刻な健康上の問題は一切ありませんでした。赤ちゃんのペドロジンホも、お兄さんたちのように育てるつもりです。生後3カ月ですが、完全母乳育児を実施していて、極めて健康で、賢く、母乳をよく飲みます」とナニザさんは語ります。

「この集会のおかげで、私は、自身の健康に対するケアの方法や、栄養のある食事の調理方法を学ぶことができています」

ユニセフ・ギニアビサウ事務所は、政府や他の国連機関、NGOなどのパートナーと協力し、子どもたちが身体的にも精神的にも健やかに成長できるよう、母子の栄養に関する予防や治療の支援に取り組んでいます。


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