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日本ユニセフ協会
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イラク
ユニセフ事務局長、イラク訪問
教育を通して子どもたちの夢の実現を支援
世代を超えた平和の構築に向けて

【2017年3月22日  バグダッド(イラク)発】

ユニセフ(国連児童基金)事務局長アンソニー・レークは、イラクを訪問し、子どもたちの現状と今後の展望について、以下の声明を発表しました。

教育を通して子どもたちの夢の実現を支援

モスル東部で再開された学校に通う子どもたち(2017年1月23日撮影)

© UNICEF/UN050211/Anmar

モスル東部で再開された学校に通う子どもたち(2017年1月23日撮影)

イラクが重要な課題を抱えると同時に非常に大きな機会に恵まれてもいるこの時期に、私はこの国を訪れました。

私が訪問したモスル東部、バグダッド、ファルージャ、エルビルのすべての場所で、子どもたちとその家族は、彼らの夢とその実現に向けた決意を語ってくれました。

モスル東部の水の配給所の近くに住む家族と話をしました。この家族は2年以上にわたり、自宅で子どもたちに勉強を教えてきました。

彼らは、水を渇望するのと同じく、より良い未来への鍵となる教育を渇望しているのです。

ファルージャでは、戦争の凄まじさを物語る瓦礫の山が残る中、再開された学校へ通う子どもたちが、医者や技術者になりたいと語ってくれました。

私たちはイラク政府と協力して、イラクの子どもたちが夢の実現に必要な資源、例えば新しい教室、ノート、学習促進プログラムなどを支援しています。

この生徒たちこそが、技能を備え心が癒されたならば、この国を過去の紛争から平和な未来へと動かしていくのです。

しかし、故郷や教室に戻り未来へと歩みだす子どもたちがいる一方で、140万人の子どもたちはイラクでの暴力により今でも自宅からの避難を余儀なくされており、およそ20万人の子どもたちはモスル市内に取り残されています。

ユニセフは、モスルにおける危機の影響を受けている子どもたちとその家族に対して、命を守るための水、衛生施設へのアクセス、心理社会的なケア、そして可能な限り早く、再び学習を受ける機会を提供すべく、懸命に活動しています。

何故なら、紛争の終結は決して終わりではなく、この偉大な国がこれまで殆ど経験することがなかった、世代を超えた平和の構築の始まりだからです。

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