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日本ユニセフ協会
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カメルーン・ニジェール
ボコ・ハラムの影響下
紛争で家を追われた子ども20万人へ
ラジオ教育プログラム開始

【2017年7月18日  ダカール(セネガル)/ブリュッセル発】

ナイジェリア等を含むチャド湖畔の国々で、ボコ・ハラムとの紛争による暴力の影響で家を追われて避難生活を余儀なくされている130万人の子どもたちに対する統合的な支援の一環として、ラジオを使ったまったく新しい教育プログラムを開始しました。ラジオ教育プログラムは、カメルーンの極北州とニジェールのディファ州で紛争の影響で学校へ通うことができない20万人の子どもたちに、教育の代替プラットフォームを提供します。

ラジオ教育プログラムの可能性

授業を受ける子どもたち(ニジェール)

© UNICEF Niger/2016/Tremeau

授業を受ける子どもたち(ニジェール)

「私たちは、この危機がもつ特有の課題に対して、ユニークな解決方法を開発しました」と、ユニセフ(国連児童基金)西部・中部アフリカ地域事務所代表のマリー・ピエール・ポワリエは述べました。「何百校もの学校の閉鎖が続き、子どもたちがいくつもの危険に晒されている中で、私たちは子どもたちが前向きに日常的に教育を受けられる、地域横断型の教育のプロトタイプを開発しました。今回はその最初のステップで、各国政府は、このプログラムを危機下にある子どもたちに提供できるよう、前向きに取り組んでいます」

2009年に紛争が勃発してから、教育は常にその中心にありました。ボコ・ハラムは教育を禁止しようと、教員や学校を攻撃の対象にしました。欧州連合(EU)が支援する「緊急時下での教育支援(Education in Emergencies)」イニシアティブを通じて、ユニセフは危機の影響を受ける学校や地域の子どもたちに保護された環境を強化することができました。このイニシアティブは、学校が破壊され、あるいは攻撃を受ける恐れがあるため閉鎖されている地域に教育プログラムを拡大することも含んでいます。ラジオ教育プログラムは、まだ人道支援が届かない地域やその他の理由で学校に通えない子どもたちにも教育を届ける可能性を秘めています。

「緊急時下での教育支援」

難民キャンプで学校に通う子ども (チャド)

© UNICEF Chad/2017/Bahaji

難民キャンプで学校に通う子ども (チャド)

ユニセフは、EUの支援を受け、カメルーン政府およびニジェール政府と協力して、紛争の影響を受ける子どもたちのためのラジオ教育プログラムを開発しました。読み書き、算数、命を守る、また子どもの保護に関するメッセージを込めた144のエピソードにより構成された教育プログラムは、フランス語と各地域部族の言語(カヌウリ語、フルフルデ語、ハウサ語)により放送されます。またラジオ放送を後押しすべく、おとなたちが子どもたちにラジオを聞かせ、また聴講の手助けを出来るように働きかけるコミュニティでの啓蒙活動も行われます。ユニセフと各国政府は、放送の効果を最大限にするために、地域でラジオを聞く人々の協力を仰いでいます。

「緊急時下での教育支援」では、ラジオ教育プログラムのほかにも、ニジェール、チャド、カメルーン、およびナイジェリアの紛争の影響を受ける地域に暮らす子どもたちのニーズに合わせ、15万9,000人の子どもたちに対して、子どもの保護サービスや危険情報に関する学習プログラムなど広範囲にわたる支援を提供していきます。

「このラジオというプラットフォームは、ニジェール、カメルーンならびに地域全体の、より多くの学校に通えない子どもたちに教育を提供できる可能性があります」とポワリエは述べます、「緊急事態下にある子どもたちが学習を継続し、学校に通えない子どもたちを保護するために、最も重要なステップは、政府の『お墨付き』を得てプログラムを放送することです。私たちは、近い将来、ラジオで学習した子どもたちが修了書を得られ、次の学年に進めるようになることを期待しています」

このプロジェクトの成果にも関わらず、ナイジェリアなどのチャド湖畔の子どもたちは、依然として切迫した支援を必要としています。今も続く紛争および治安の懸念に、人道支援の活動は妨げられてきました。ユニセフは危機状況下にある子どもたちの教育ニーズに応える支援のために3,850万米ドルの資金を必要していますが、これまでに確保できた資金は、約50%の1,960万米ドルです。


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