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日本ユニセフ協会
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南アジア大洪水
ネパール・インド・バングラデシュ
被災した子ども1,600万人 ユニセフ、子どもたちへの緊急支援を拡大

【2017年9月2日  カトマンズ(ネパール)/ニューヨーク発】

南アジアの3カ国、ネパール、インドおよびバングラデシュは、この数週間、モンスーンによる豪雨と壊滅的な洪水に見舞われ、何百万人もの子どもたちと家族の生活が破壊されました。ユニセフ(国連児童基金)は、約1,600万人の子どもたちとその家族が命を守る緊急支援を必要としていると推定しています。

生活を奪った洪水

バナナの木で作ったボートで、シェルターまで移動する子どもたち。 (バングラデシュ・クリグラム県)2017年8月17日撮影

© UNICEF/UN076394/Saeed

バナナの木で作ったボートで、シェルターまで移動する子どもたち。 (バングラデシュ・クリグラム県)2017年8月17日撮影

「何百万人もの子どもたちが、破壊的な洪水により生活が奪われていくのを目の当たりにしました」とユニセフ南アジア地域事務所代表ジャン・ゴフは述べました。「子どもたちは家や学校、そして友達や大切な人たちまでも失いました。今後も雨が続き、洪水の水が南に流れると、最悪の状態に陥る危険があります」

8月半ばから、少なくとも1,288人の死亡が報告され、4,500万人以上が影響を受けていると推定されます。

多くの地域は、道路、橋、鉄道や空港が損傷しているために辿り着けない状態が続いています。子どもたちにとって、最も緊急に必要なものは、きれいな水、病気の感染を防ぐための衛生用品、食糧物資、そして避難所の中で子どもたちが遊ぶための安全な場所です。

子どもたちへの緊急支援を拡大

ユニセフが配布する、支援物資を受け取る列に並ぶ親子。(ネパール,ラウタハト郡)2017年8月22日撮影

© UNICEF/UN0118483/Shrestha

ユニセフが配布する、支援物資を受け取る列に並ぶ親子。(ネパール,ラウタハト郡)2017年8月22日撮影

ユニセフは現地で、3カ国それぞれの政府および人道支援パートナー団体と緊密に協力しながら、被災した子どもたちとその家族が求める緊急支援を、規模を拡大して提供しています。

「学校の施設や備品が大きな損傷を受けたことで、何十万人もの子どもたちが、今後数週間から数カ月間学校に通えなくなります」とゴフは言います。「子どもたちを学校に戻すことは、危機的状況下の子どもたちに安定をもたらすという意味で極めて重要であり、すべてが混乱した状態の中で日常の感覚を提供できる機会なのです」

バングラデシュだけでも、800万人以上が洪水の影響を受け、そのうち約300万人が子どもです。推定69万6,169軒の家屋が損傷あるいは破壊され、小学校とコミュニティスクール計2,292校が浸水により被害を受けました。すでに国内では、1万3,035件以上の水を媒介とする病気の症例があります。

ネパールでは、子ども68万人を含む170万人の人々が影響を受け、35万2,738人が家から避難を余儀なくされています。18万5,126軒以上の家屋および1,958校の校舎が損傷あるいは破壊され、25万3,605人の子どもの教育に影響が及んでいます。

インドでは、北部4州が大規模な洪水に見舞われ、1,233万人の子どもを含む3,100万人以上が影響を受けています。約80万5,183軒の家屋が損壊あるいは全壊し、1万5,455校の校舎が被害を受け、100万人近くの子どもへの教育が中断しています。激しい雨が続くムンバイでは、少なくとも5人が溺死し、2人の子どもを含む3人が家屋の倒壊により死亡しました。

 

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■ユニセフの各国での緊急支援について:

バングラデシュでは、ユニセフは政府と協力し、洪水の影響を受けている約150万人に対して、井戸4万基を建設、修復および消毒し、浄水剤100万錠、衛生キット837セット、給水タンク6,400個、および漂白剤5,080キロを提供しました。ユニセフは、地域の教育当局と協力して、水位が下がったら直ちにまずは6,000人の子どもたちが守られた環境の下学習できるよう緊急の教育サービスを準備しています。ユニセフは、仮設の学習スペースおよび暫定的な学校を設置し、800人の子どもに対する緊急時の教育キットの提供を進めており、子どもと教員が通学時に使用するボートを手配しています。

ネパールでは、ユニセフは政府の関係各省およびパートナー団体と協力し、緊急支援の開始および規模の拡大を図っています。9月には、被災した16の地区で、栄養と衛生の促進プログラムを統合したはしかと破傷風の集中的な予防接種プログラムを5日間かけて実施する予定です。このプログラムは5歳未満の子ども26万人以上と彼らの保育養育者を対象にしています。この子どもたちのうち、生後0カ月から23カ月の8万人の乳児がはしかの予防接種を受けます。また、今回の洪水の影響を受けている地区において洪水前から高かった重度の急性栄養不良率が、洪水のあと悪化しないようにすることに、緊急的に焦点を当てています。18地区で9,000人を対象に実施した即時栄養初期調査の結果、すでに急性栄養不良率が23.1%に達していることが明らかになりました。これまでに、ユニセフは、緊急時用に備蓄していた水と衛生、保健、栄養、教育および子どもの保護の分野での緊急支援物資32万米ドル以上相当を発送しました。支援物資には、浄水剤119万9,000錠、浄水用塩素(35㎎)2万1,620錠、バケツ8,365個、長期間有効な殺虫処理を施した蚊帳2万張以上、衛生キット8,000セット以上、防水シート6,840枚、経口補水塩(ORS)3,350袋、および少量の亜鉛の錠剤および学用品を含みます。

インドで洪水の影響を受けた州では、救助活動に続き、州政府が救援、復旧・復興事業を行っています。ユニセフは、州政府からの要請を受け、最も大きな被害を受けた3州、アッサム(Assam)、ビハール(Bihar)およびウッタル・プラデシュ(Uttar Pradesh)における分野横断型の支援計画および調整を行っています。例として、ビハール州の980万人以上の人々に対して、安全な飲料水や手洗いなどの命を守る情報を提供しました。

 

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自然災害の影響を受ける子どもたちに、緊急・復興支援活動を行うユニセフの活動を支えるため、日本ユニセフ協会は『自然災害緊急募金』を受け付けています。


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