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ユニセフ協会からのお知らせ

第17回国際エイズ会議開催 ! 「約束を守ろう!子どもたちのためにエイズと闘おう」

【2008年8月5日 メキシコ市発】

アン・ベネマンユニセフ事務局長
© UNICEF/2008/ Ramos
第17回国際エイズ会議の基調講演者の一人として本会議に出席したアン・ベネマンユニセフ事務局長。

メキシコのメキシコ市で3日から開催されている第17回国際エイズ会議に、アン・ベネマンユニセフ事務局長がユニセフの代表団を率いて出席。8月4日の分科会「約束を守ろう!子どもたちのためにエイズと闘おう」でオープニング・スピーチを行いました。

「エイズという感染症を見る際、これまでは子どもたちに対する視点が欠けていました」とベネマン事務局長は、基調講演の中で述べました。「どれだけの命を救うことができるのか、どれだけ彼らの人生を改善できるのか、この部分でエイズとの闘いの成果を測ることになります」

成功を導くアプローチ

この分科会では、HIV母子感染予防、小児治療、そしてHIV/エイズと共に生きる子どもたちの保護の面でどれだけの大きな前進が見られたかに焦点があてられました。ベネマン事務局長は、政府、市民社会、国連パートナーが力を合わせ、エイズの世界的な流行を食い止める努力をし、成果を挙げることができていると強調しました。しかし、それと同時に、すでに治療成績が上がっている近年の治療を、より多くの人たちが利用できるようにしなければならないとも指摘しました。

「2007年、推定27万人の15歳未満の子どもたちがHIVに関連する病気で命を落としています。また、1500万人の子どもたちが片方の親もしくは両親をエイズで亡くしています。何十万人以上の人々が、感染の拡大の結果として、ひどい貧困に追い込まれたり、中途退学を余儀なくされたり、差別を受けたりしています。ジェンダーを基盤とする暴力、幼い女の子への搾取、エイズが治ると信じている人々が、赤ん坊をレイプするということも、継続して起きている問題です。」

ユニセフとMTV

会議が開かれている会場内に設置された、一般開放エリアの人気スポット「グローバル・ビレッジ」で、ユニセフは、MTVと協力して、ラテンアメリカとカリブ海諸国の若者とHIV/エイズについてのドキュメンタリー映画「XPRESS」を立ち見鑑賞できるよう部屋を用意しました。この映画は、ユニセフとMTVがHIV、セックス、暴力、同性愛への偏見を題材に共同制作したドキュメンタリーで、3本目の作品になります。

本会議で話し合われる最新のテーマのひとつは、特定の分野でどれだけの前進が見られているのか(例えば母子感染の分野など)、これをどのようにすれば自己満足に陥ることなくきちんと把握・認識できるようになるのか、ということです。

国連合同エイズ計画のピーター・ピオット事務局長は、本会議場で行われた記者会見の場で、エイズとの闘いがこの先どのようなものになるのか、その課題について述べました。

治療のギャップ

「新たに治療を始めた人が一人いるとすると、一方で三人近くの人が新たにHIVに感染しているのが現状です。治療を『必要』としている人々と、治療を『受けている』人々の数がますます広がっているのです。感染拡大を防ぐためには、長い目で見て『予防』に力を入れていかなければならないのです。抗レトロウィルス薬を使った治療を300万人の人々が受けていることは、素晴らしいニュースですが、治療を受けられない人々がその2倍もいるのが現状なのです」とピオット国連合同エイズ計画事務局長。

ピオット事務局長のこの言葉を聞いている人たちの中に、ユース(若者)活動家として、本会議に出席しているホンジュラスのケレン・ゴンザレスさん(12歳)がいました。この世に生を受けてからHIVと共に生きているゴンザレスさん。彼女は、薬を服用さえしていればエイズの発症を抑えることができる抗レトロウィルス治療を受けられない数多くの子どもたちがいることを知っているのでした。

国際エイズ会議は8月8日まで開催されています。

「子どもとエイズ世界キャンペーン」

 

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