ユニセフ

予防接種によって防げる病気で、奪われる年間150万人の幼い命

「ワクチンがあったら、イサクは死なずにすんだのに…」
アフリカ・ガーナのトタン屋根の診療所に、幼い子どもを抱いた母親たちの長い列ができています。予防接種を待つ母親の一人、エマの脳裏によみがえるのは、2年前に肺炎で亡くなった息子、イサクの姿です。生後半年の小さな身体で、高熱にうなされながら息をひきとったイサク。ワクチンがあれば失われずにすんだ、かけがえのない命でした。

肺炎は現在もガーナの乳幼児の主な死因ですが、今年から肺炎の予防接種が始まったと知らされて、エマはすぐに子どもたちを診療所に連れてきました。
「わが子を失うつらい思いは、もう二度としたくありません。」
乳児におけるはしかの予防接種率(2010)
アフリカでは4人に1人の乳児がはしかの予防接種を受けていません。はしかは、罹患した子どもの5%が死亡し、生き延びても重篤な障害をもたらすことの多い危険な病気です。

はしか、破傷風、肺炎、下痢性疾患など、先進国なら簡単に予防できる病気で命を奪われてしまう開発途上国の子どもたち。 今も年間150万人の乳幼児が、
予防接種によって防げるはずの病気で
命を落としています。

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