日本ユニセフ協会

ユニセフ現地レポート

現地で活躍する日本人スタッフより 幼い命を守ることが、未来の平和につながると信じて。竹友 有二(たけとも ゆうじ)東部・南部アフリカ地域事務所 東南アフりカ地域物流・調達専門官 ワクチンの入った保冷庫 脅威の中で生きる子どもたち

私の仕事は、幼い命を守るユニセフの支援物資を、アフリカ東南部21ヵ国の子どものたちのもとへ確実に届けることです。輸送の手配から貯蔵施設の建設、現地スタッフの育成まで、幅広い任務に携わっています。
この地域では、今も続く南スーダンの紛争やマラウィの洪水被害、コンゴ民主共和国やブルンジの難民問題など、子どもたちの命を脅かす緊急事態がひんぱんに発生しています。慢性栄養不良の子どもの割合が世界で最も高い地域でもあり、体力の低下した幼い子どもたちが、感染症や下痢性の病気などで年間100万人以上も命を落としています。

予防接種を受ける赤ちゃん 命をつなぐ支援物資

支援物資のなかでも、ワクチンは厳重な温度管理が必要です。大切な物資を常に安全な状態に保てるように、私たちは2015年、冷蔵施設のモニター計器を開発しました。協力してくれたのはケニアの大学の学生たちです。他にも、倉庫を管理するスタッフ、輸送担当の運転手、ワクチンを接種する保健員など、現地の多くの人が、幼い命をつなぐ活動を支えています。こうした努力もあり、近年、この地域の1歳未満の子どもたちへの予防接種率は9割近くに達しています。

栄養治療食を食べる子ども 支援を待つ子どもがいる限り

東南アフリカ地域で活動していて最もつらいのは、紛争の影響で子どもたちへの支援が阻まれる時です。2014年、南スーダンのワクチン貯蔵施設が被害を受けた時は、悔しさのなか、それでも子どもたちにワクチンを届けるために皆で知恵を絞りました。この地で生まれた子どもたちが、厳しい現実を生き抜き、病気や栄養不良から守られ、学校に通い、やがて平和な社会をつくる一員となれるように、これからも現地の人たちと一緒に汗を流していきます。

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ユニセフは、世界の子どもたちを守る国連機関です。日本ユニセフ協会は、ユニセフ本部との協力協定に基づく日本におけるユニセフ支援の公式機関です。

今日も奪われていく、1万6000もの幼い命。

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