各国ストーリー
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ニジェール:女子教育への理解を促す大人の識字クラス
アフガニスタン:女の子に優しい学校 トイレのある学校
エリトリア:家の近くに学校が建った!

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エリトリア:家の近くに学校が建った!
地図:エリトリア

ハリマ(2列目の右から2番目)とクラスメートたちは、ユニセフが支援したジェンゲルジバの新しい学校で授業を受けている。

ハリマは、恥ずかしがりやの11歳の女の子です。 彼女は、ジェンゲルジバという小さな村に建てられた学校に入学したばかりです。 この学校ができるまで、多くの子どもたち、とくに女の子たちは 学校に通ったことがありませんでした。一番近い小学校ですら、 10キロ以上も離れているからです。危険な区域を通らなければならないこともあり、 親は心配して女の子を学校に行かせなかったからです。

そんな女の子たちに教育の機会を届けたい。2005年、ユニセフは エリトリアの教育省と協力し、エリトリアの子どもたちのために、 「小学校補完教育(CEE)」のプログラムを開始しました。

このプログラムは、さまざまな理由で、正規の学校システムから 取り残された子どもたちを支援しようというものです。

ユニセフは小さな初等教育センターを建設する支援を行いました。 それが現在、ハリマと彼女のきょうだいが学んでいる場所です。 CEEは、正規教育から取り残された子どもたちに、一般的には 5年かかる初等教育のカリキュラムで得られる基礎的な能力を、 3年で習得させようと言うものです。 CEEは、現在、ジェンゲルジバのような遠隔地の村に設置された 70以上のセンターで、5000人以上の女の子と男の子に教育の機会を提供しています。 地元コミュニティーの積極的な参加を促し、村の活性化と発展も目指しています。

希望と目標

ハリマと彼女のクラスメートたちは、基本的な読み書き、算数に加え、母語、英語、科学を 学んでいます。みんな勉強が楽しく仕方がありません。

学校の先生になりたい・・・。お医者さんになりたい・・・。
いまや子どもたちはそれぞれの夢を口にするようになりました。

「学校で学んだことを家族にも教えてあげたいわ」ハリマは言います。
「そして、一生懸命勉強をしていつの日かお医者さんになりたい。」

このプログラムを修了すれば、ハリマとクラスメートたちは 正規の中学校に編入することが出来るようになるのです。

女の子が変わると希望が広がる

女の子が教育を受け、字の読み書きや計算ができるようになると、 自分の健康だけでなく、家族の健康を守ることもできます。 また教育を通して、「考え」「判断」する手段を学ぶことができ、 自身を持つことにもつながります。

「男女の差別なく、全ての子どもたちが学校に通えるようになって、 コミュニティーは生まれ変わったようです。」村の長老は話します。 「大人たちは子どもたちを学校に行かせるようになり、子どもたちは学校で 学んだことを家族に伝えます。ユニセフの支援があったからこそ、 学校を設置することができました。多くの子どもたちが、 この恩恵を受けることを期待しています。教育の欠如は、子どもたちから 希望のあかりを奪ってしまいますから。」

ユニセフは2009年までに、CEEプログラムで学ぶ子どもたちにイスと教科書を 届ける計画です。

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財団法人日本ユニセフ協会