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ユニセフ創設から75年以上が経つ今、世界は新型コロナウイルスの流行、武力紛争、気候変動など様々な重大危機に直面しています。このような状況の中で、ユニセフは日々、世界で最も過酷な場所で、最も危険にさらされ、最も支援を必要としている子どもたちへの支援活動を続けています。
以下では、みなさまからお寄せいただいたご支援で実現した、ユニセフの活動成果をご報告します。
すべての子どもたちのために―ユニセフが成し遂げたこと
1. 地域に根差した活動とグローバルなネットワーク
ユニセフは190以上の国と地域で活動しています。専門的なスキルを持つスタッフの広大なネットワークにより、世界のある場所で成功したアプローチを、他の地域の課題に適応させ、世界規模で子どもたちのために成果を上げることができます。
3900万人近くの赤ちゃんが、ユニセフの支援する保健施設で産まれました。(2021年)
学校に通っていない約4900万人の子どもたちへ教育の機会を提供しました。(2021年)
7,000万人近くの人々が安全な水を飲むことができるようになりました。(2018年~2021年)
2. より少ない費用でより多くの命を救う
ユニセフの資金はすべて個人や企業などの民間のみなさまからの任意のご寄付および各国政府の拠出金によってまかなわれています。ユニセフは、子どもたちの命と生活を守り、より良いものにするために、1円たりとも無駄にしないよう努めています。ワクチンや蚊帳など命を守るための支援物資の世界最大級の調達者であるユニセフは、最低価格を交渉する独自の影響力を持っています。世界規模でまとまった買い付けを行い、透明性を確保することで、ユニセフは市場を形成し、費用を削減し、効率を高めることができます。それが、より多くの命を守ることにつながります。
ワクチンその他の物資の調達で1億1,800万米ドル分の支出を削減することができました。(2021年)
5つの病気から子どもを守るワクチンの調達価格を50%削減しました(2016年)
緊急事態への備えにより、危機が発生した際に迅速な対応が可能となり、結果としてより多くの人の命が守られ、支援費用の削減につながります。2014年~2017年のデータに基づけば、緊急事態の備えに1ドル投資することで、危機発生時に4ドルの支出を削減することができます。
3.緊急事態への対応と備え
ユニセフ人道危機の発生前から復興まで、現場で子どもたちを支え続けています。ユニセフのグローバルなサプライチェーンと地域に根ざした活動により、必要な場所に迅速に支援を届けることができます。ユニセフは、世界中のどこへも72時間以内に救命支援物資を送ることができます。そして危機発生後も長きにわたって活動を行うことで、長期的な開発支援活動の基礎を築きます。
153ヵ国で483の人道危機に対応しました。(2021年)
人道的危機下で約3900万人が安全な水を手に入れました。(2021年)
人道危機下で、命の危機にある重度の栄養不良の子ども500万人が治療を受けました。(2021年)
4.昔からある問題に新しい解決策を
世界の子どもたちのための活動成果を上げるため、イノベーションは欠かすことができません。ユニセフのグローバル・イノベーション・センターは、実証済の解決策を拡大実施する手助けを行い、初期段階の有望なプロジェクトに資金を提供しています。その結果、最も支援が届きにくい子どもたちや地域への支援を可能にする技術や製品の新しい波が生まれました。
デジタル技術の拡大
子どもの保護のための情報管理プラットフォームや、遠隔学習プラットフォームなどのデジタル技術を積極的に活用しています。
ビッグデータの活用
GoogleやIBM, Telefónicaといったテクノロジー界のパートナーと協力し、災害や感染症への対策にビッグデータを活用しています。
すべての学校にインターネットを
ユニセフと国際電気通信連合(ITU)は、すべての青少年が情報にアクセスできるようにすることを目標に掲げています。