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ユニセフ創設から75年以上が経つ今、世界は武力紛争、気候変動、自然災害、公衆衛生上の緊急事態など、様々な重大危機に直面しています。このような状況の中で、ユニセフは日々、世界で最も過酷な場所で、最も危険にさらされ、最も支援を必要としている子どもたちへの支援活動を続けています。
以下では、皆さまからお寄せいただいたご支援で実現した、ユニセフの活動成果をご報告します。
すべての子どもたちのために―ユニセフが成し遂げたこと
1. 地域に根差した活動とグローバルなネットワーク
ユニセフは約190の国と地域で活動しています。専門的なスキルを有するスタッフが世界各地で様々な活動に携わっており、互いに綿密な連携をとることにより、世界のある場所で成功した支援事例を、他の地域の課題に適応させ、世界規模で子どもたちのために成果を上げることができます。
2億1,000万人の子どもたちに、栄養不良による消耗症の早期発見や治療のための支援を行いました。(2023年)
3,120万人の子どもたちに、学用品を届けました。(2023年)
新たに3,590万人が、安全な飲み水を手に入れられるようになりました。
(2023年)
2. より多くの子どもたちの命を守る
ユニセフの資金は、すべて個人や企業などの民間の皆さまからの任意のご寄付および各国政府の拠出金によってまかなわれています。ユニセフは、子どもたちの命と生活を守り、より良いものにするために、1円たりとも無駄にしないよう努めています。ワクチンや栄養治療食など、命を守るための支援物資の世界最大級の調達者であるユニセフは、最低価格を交渉する独自の影響力を持っています。世界規模でまとまった買い付けを行い、透明性を確保することで、ユニセフは市場を形成し、費用を削減し、効率を高めることができます。それが、より多くの命を守ることにつながります。
52億4,000万米ドル分の支援物資とサービスを子どもたちのために調達しました。(2023年)
子どもの生存において歴史的な突破口となる世界初のマラリアワクチンを、アフリカ7カ国の620万人の子どもたちに届けました。(2023年)
27億9,000万回分のワクチンを105カ国に届けました。1億3,290万人の子どもたちにはしかの予防接種を、4億人以上の子どもたちにポリオの予防接種を行いました。(2023年)
3.緊急事態への対応と備え
ユニセフは人道危機の発生前から復興まで、現場で子どもたちを支え続けています。ユニセフのグローバルなサプライチェーンと地域に根ざした活動により、必要な場所に迅速に支援を届けることができます。ユニセフは、世界中のどこへも72時間以内に緊急支援物資を送ることができます。そして緊急支援だけでなく復興支援へと長きにわたって活動を行うことで、長期的な開発支援活動の基礎を築きます。
武力紛争や自然災害、感染症の拡大など、107カ国発生した412件の緊急事態に対して支援を届けました。
(2023年)
緊急事態下で、4,200万人以上の人々に水と衛生支援を届けました。
(2023年)
人道危機下で、3,240万人の子どもたちに、はしかの予防接種を行いました。また、540万人の子どもたちに、学用品を届けました。(2023年)
4.昔からある問題に新しい解決策を
世界の子どもたちのための活動成果を上げるため、イノベーションは欠かすことができません。ユニセフのグローバル・イノベーション・センターは、実証済の解決策を拡大実施する手助けを行い、初期段階の有望なプロジェクトに資金を提供しています。その結果、最も支援が届きにくい子どもたちや地域への支援を可能にする技術や製品の新しい波が生まれました。
若者に、質の高い教育と雇用を
80カ国以上で、1億人以上の若者に世界的パートナーシップ「Generation Unlimited」を通じてスキルと機会を提供しました。
人道危機下でも教育の継続を
38カ国において、ユニセフの主要デジタル学習プログラム「ラーニング・パスポート(Learning Passport)」をの提供を通して、難民の子どもたちや人道危機下にある子どもたち、インターネットに接続できない地域にいる子どもたちが教育を継続できるよう支援しました。(2023年)
インクルーシブな教育の実現を
40万人以上の障がいのある子どもたちなどに、子ども向けの車いすや補聴器などの支援機器や、コミュニケーションや認知をサポートするアプリなどのデジタルを活用した支援技術を届けました。(2023年)