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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

アフガニスタン:虐待されている女性への支援

【2010年1月11日 アフガニスタン発】

© UUNICEF Afghanistan/2009/Walther
ナフィザ・ポパルさん(45歳)は、ヘラートで唯一の様々な問題に直面する女性の保護施設を管理しています。

ナフィザ・ポパルさん(45歳)は、様々な問題に直面している女性たちのための「駆け込み寺」としてヘラートに唯一存在する女性保護施設を管理・運営しています。この施設にいる大半の女性たちは、身体的な暴力を受けて夫から逃げてきたのです。

この施設に保護された女性は、まずソーシャルワーカーと看護師と面会します。彼女の問題が法的な問題を含む場合は、弁護士との面会もアレンジされます。保護施設の所在地は、女性の家族にさえも秘密にされています。

「先月、鼻と耳を切り落とされたハイダリーさんを保護しました。」ポパルさんは話します。

「彼女は、夫が他の女性と浮気していることを知り、話し合おうとしていました。すると彼女の夫は、ナイフを持ち出したのです。今日、この夫は刑務所に入りました。ハイダリーさんは、家族の元に戻りました。」

この保護施設は、2003年にNGO「アフガニスタン女性の声」と国連女性開発基金(UNIFEM)によって設立されました。ユニセフは、2008年からこの施設を支援し、ソーシャルワーカーの研修と備品の提供を行っています。

身体の半分にやけどをおった少女

ファリバちゃんはわずか10歳ですが、すでに結婚させられています。ファリバちゃんの兄が、5,000ドルと引き換えに、45歳の男性との結婚を決めたのです。

「ファリバちゃんは、数日前にこの施設にやってきました」と、ポパルさんは話します。「彼女は身体の半分にやけどをおっていました。夫の食事を準備していたときに、熱湯をかぶってしまったのです。調理用の鍋は、ファリバちゃんには重すぎます。」

「この結婚は、ファリバちゃんが14歳の誕生日を迎えるまで、夫は彼女の身体に触らないという条件の下に行われていました。」ポパルさんはこう付け加えました。「何という空約束でしょう!」

今日、この女性保護施設の活動によって、ファリバちゃんの夫は刑務所に送られました。

女性の自立を促す
© UNICEF Afghanistan/2009/Walther
アルゾ・ヌスラトさん(25歳)は娘と共に、ヘラートの女性保護施設に避難しています。ムスラトさんは、夫から暴行を受け、自宅から避難してきました。

毎月平均50人の女性がこの施設に保護されています。たいていの場合、6ヵ月から4年間ほど滞在し、縫製や読み書き、じゅうたん織りを教わるクラスに参加します。

「本当に自立することはできないかも知れません。でも、とにかくチャンスがあれば、自分でお金を稼げるということがわかりました。」アルゾ・ヌスラトさん(25歳)は話しました。

施設に長く滞在している女性たちには、ポパルさんとスタッフが簡単な仕事を見つけてきます。受けてきた教育のレベルに応じて、彼女たちは、清掃や調理の仕事に就いたり、秘書として雇われています。男性が、この女性たちのうちの誰かと関係を築きたいと思ったら、女性省を通さなければなりません。

この施設は、ハイダリーさん、ファリバちゃん、アルゾさんのような女性たちにとって、かすかな希望を与えてくれています。しかし、彼女たちは、この地域で家庭内暴力を受けている女性たちのほんの一握りにすぎません。こうした状況に対応するため、ユニセフはNGOや他の支援団体とともに、こうした保護施設への支援と教育キャンペーンを拡大し、虐待を受けている全てのアフガニスタンの女性たちに希望を与えられるよう活動しています。

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