メニューをスキップ
HOME > 世界の子どもたち > ストーリーを読む

世界の子どもたち

<2005年3月22日信濃毎日新聞掲載分>

集積センター 物資をセット詰め
<迅速支援>

新ユニセフ親善大使のベッカムがセンターを訪れ(1月10日)、スクール・イン・ア・ボックス作成中の職員を激励した

 今回のスマトラ沖に発生した地震と津波による未曽有の被災に対してもユニセフは迅速な緊急支援を行うことが出来ました。この背景にはデンマークの首都、コペンハーゲンにあるユニセフの物資集積センターの働きがありました。

 このセンターはアンデルセンの「人魚の像」から徒歩20分ほどの港の一角にあります。センターの倉庫は大変広く、フォークリフトの作業以外で内部を移動するには自転車が便利です。

 ユニセフは開発途上国政府と協定を結び、子どもたちのために、保健、衛生、教育、栄養などの面で開発支援プログラムを行っています。コペンハーゲンの倉庫はこれらの支援事業に必要な物資を蓄え、必要に応じて出荷する物資集積センターです。包帯、ピンセット、分娩(ぶんべん)台、学用品、人体模型、世界地図、栄養強化ビスケット、体重計、ヘルスワーカー用の自転車、家庭菜園用のゴムホースなど、約3000品目が整然と棚に並べられて、圧倒されます。

 この倉庫に隣接した物資購入事務所では、数十人のスタッフが原則として国際入札により、物資を買い付けています。大量に、そして納期を長くして買うことで信じられないくらい安く購入できます。例えば、白墨(チョーク)1本は原産国から倉庫までの運送費を含めても1円67銭で買えます(1ドル105円換算)。

 センターの利点はまだあります。それはセット詰という考えです。学校教育を支援する場合、チョークだけを大量に送ることはまずありません。チョークを含め、これも例えば、100人の生徒が一学期間必要な学用品を1つの大きなカートンボックスに詰め、頑丈に梱包し、最終目的地(学校)に着くまで途中で破損したり、抜き取られたりしないようにします。このセットを必要数作るのです。つまり、ニーズに応じて特注セットが出来るのがセンターの強みです。

 センターのもう1つの利点は、こうした豊富な備蓄資材を迅速にチャーター便などで被災地に送れる態勢に常にあることです。今回、医薬品はもちろんのこと、毛布や、担架、テント、汚水浄化剤などを急輸しました。学校が早く再開されるよう、アフガンで重用されたスクール・イン・ア・ボックス(学用品を詰めたジュラルミンケース)とともにサッカー用具などの遊具を詰めたスポーツ・イン・ア・ボックスも子どもたちに届けられました。近親者、友だち、先生を失った子どもたちの心の傷を癒やすにはスポーツが役立つだろうと考えたからです。

 なお、このセンターはユニセフ以外の国連機関、日本のJICAなどの政府開発援助期間、NGOなどの要請に応えて、緊急支援物資を備蓄したり、輸送して協力しています。

トップページへコーナートップへ戻る先頭に戻る