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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

サイクロン『トーマス』
被災地に忍び寄る感染症の脅威と闘う

【2010年3月22日 スバ発】

「チフスの問題は以前から存在していました。しかし、(現地時間15日にフィジーを襲った)サイクロン『トーマス』によって、人で溢れ不衛生な状態にある避難所での生活を強いられている人々の間で、さらなる流行拡大の危険性が非常に高まっています。」 ユニセフ・太平洋諸国地域事務所のアミシュ・ウェザリー緊急支援担当官はこのように話しました。

「ユニセフ太平洋諸国地域事務所は、今後、大量発生が懸念されているチフスとコレラの原因となる水や衛生面に特に力を入れて、緊急支援活動を行っています。」(ウェザリー緊急支援担当官)。フィジー政府保健省の最新の報告によると、サイクロンの影響を受けたバヌアレブ島タヴェワ村では、血の混じった下痢の症状を訴える患者が3名確認されているとのことです。

追加の支援物資を被災地へ

現地時間21日には、ユニセフの追加の緊急支援物資が、フィジー政府の輸送機で、北東部の被災地へ届けられました。この支援物資には、緊急保健キット15セット、学校用避難テント10基、教材キット10セット、飲料水用ポリタンク1300個、抗菌効果のある石けん4,000個、浄水剤と浄水方法を説明するパンフレット、そして「Emergency Hands(緊急事態の手)」と呼ばれる衛生習慣を促進するための啓発用リーフレットなども含まれていました。

緊急保健キットには、1000人分の経口補水塩や、包帯トレー、鉗子、抗生物質などの医療品が含まれています。

「現時点におけるユニセフの最優先事項は、子どもと母親の命を守るのに必要な支援物資の提供です。安全な飲料水やトイレなどの設備は、現在被災地で最も必要とされているもので、一刻の猶予もありません。」「安全な水が確保されずトイレが利用できない状況が放置され続けると、命を脅かす下痢性疾患や感染症の危険性が劇的に増加するのです。」(ウェザリー緊急支援担当官)

現在、ユニセフは、フィジー政府とともに、東部地域の被災状況の確認を急いでいます。

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