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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち

HIV感染 正しい知識で防ぐ
<インド>

<2006年7月25日 信濃毎日新聞掲載分>

HIV教育プログラムの会議に参加したインドの子どもたち

インドに住む14歳のアムルータは賢く、強い意志をもった女の子で、性についてオープンに話すことに、ためらうことはありません。

「HIV/エイズは無防備で無責任な性交渉が広めているけれど、知識さえあれば、感染を防ぐことができます。みんなが正しい知識をつけて、性についてオープンに話すことが必要です。知らないことが一番の問題だから」

インドの若者は今、学校の授業でHIV/エイズについて学んでいますが、これはインドが近い将来に、HIV感染率が高くなることが懸念されているからです。

アムルータは、インドの中で、感染率の高いといわれるトップ5のエリアのひとつにすんでいます。

インドで、新規HIV感染者のうちの半分以上が、15歳から24歳の層に集中しています。中学の学齢にある子どもの4分の1しか学校に通っていません。インド政府とユニセフは学校に参加していない子どもたちへのエイズ予防教育も早急に必要とし、地域と密着して対策を強化しています。HIV/エイズの感染予防に効果的であるコンドームは政府やNGOが無料で提供しているものの、インドの全国民が必要なときにすぐに手に入る状況ではありません。

1995年に、ユニセフはインドでHIV/エイズに関するプログラムを始めました。当時のインドでは、性の話どころか、HIV/エイズについて口にすることもタブーでした。ユニセフは、教育省と国立エイズ管理機構とともに、国中の25万人の教師に、トレーニングを行い、思春期教育をひろめました。

ユニセフはその思春期教育のなかで、HIV/エイズ予防教育のためのABCアプローチ「A(Abstinence 性的関係を結ばない)、B(Being faithful一人のパートナーに誠実であること)、C(Condom避妊具の使用)に注意しましょう」などを教えてきました。

インドの都心部、農村部で、HIV/エイズと性についてオープンに話せることは、とてもよい兆しです。ある農村の村長は「若者には性教育が必要です。村の保健センターへは、今後、もっと多くの情報を提供し、無料のコンドームを常備したい」と言っています。

アムルータは強調します。「私は誰とでも性について、そしてエイズの問題について、オープンに話すわ。だってインドの全国民に関わる問題だから」

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