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世界の子どもたち

<2005年2月15日 信濃毎日新聞掲載分>

恐怖心を吐き出し 復興願う
<モルディブ>


村を壊滅させた津波に巻き込まれ、命が助かったモハメド・サミ君 モルディブの首都マレで、モハメド・サミ君(10)は、スマトラ沖地震による巨大な津波が自分の家を丸ごとのみ込んでいくのを、なすすべもなく見つめていました。今回の津波は家だけではなく、彼自身までもさらおうとしました。
 「津波が来たとき、お母さんと一緒にいたんだよ。でも波がきたとき、とっさにお母さんの手にしがみつくことができず、僕は海に投げ出されてしまった。お父さんとお兄さんも海にさらわれていくのが見えた」

 幸いモハメド君も父も兄も無事生還できましたが、必死で波に逆らっている間に、彼は手首の骨を折ってしまいました。このすさまじい破壊力を持った津波はモルディブで80人以上もの犠牲者を出し、モハメド君にも、それまでの人生で味わったことのない恐怖心を植え付けました。

 すべての家財道具を失ったモハメド君の家族は今、ほかの家族と同様に臨時避難シェルターで生活しています。シェルターでは、清潔なベッド、洋服、子ども向けのおもちゃ、医療サービス、心理的ケア等の支援を受けることができます。スタッフも常駐し、子どもたちが恐怖心を吐き出し、新たなスタートラインにたてるように活動しています。

 子どもたちはまだ津波の傷跡が残る中、外で元気に遊んでいますが、モハメド君のお父さんは、津波後の復興清掃活動に関するニュースが気になります。ユニセフは津波後、73の仮設校舎の再建、校舎内部の清掃、衛生施設の確保などを支援していますが、今後も長期的支援が必要とみています。

 モルディブの学校の新学期はもう始まりました。ユニセフは、子どもたちが一日も早く日常生活を取り戻すことが重要と考え、教育関係への支援として、150セットの学用品や遊具などを配布しました。

 学校が、食糧、制服、教科書、心理的なケアといった子どものニーズをより多く提供すればするほど、家族の背負っている重荷は軽くなり、それぞれの生活に集中できるようになるのです。学校は地域社会の中心にあり、校庭に活気が戻れば、心に傷を負った多くの地域の人たちとっても最善の治療薬になります。何より、子どもたちが学校生活を続けることは、すべての子どもたちがより良い人生を送るために必要なのです。

 日本ユニセフ協会では、被災地域の復興に向けたユニセフ活動を支援する募金を受け付けています(当協会への募金は寄付金控除の対象となります)。皆様のご協力をお願い致します。郵便振替口座00110-5-79500、財団法人日本ユニセフ協会 (通信欄に「スマトラ」と明記、送金手数料は免除扱い)。

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