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財団法人日本ユニセフ協会

世界の子どもたち/ストーリーを読む

モザンビーク:子どもの視点でエイズの影響を写す、
子どもたちの写真展開催中

【2008年7月14日 モザンビーク・マプト発

写真:この写真は、アントニオくんという孤児の少年が、家族が皆まだ元気に生きていた時の写真などの遺品に、過去を垣間見ている様子を写しています。ダミアオ・ビクトリノくん撮影。
© UNICEF/2008/Victorino
この写真は、アントニオくんという孤児の少年が、家族が皆まだ元気に生きていた時の写真などの遺品に、過去を垣間見ている様子を写しています。ダミアオ・ビクトリノくん撮影。

昨年、マプトの路地で、11歳から17歳までの21人の子どもたちが、自分たちの生活やコミュニティーを写真で記録しました。2週間プロの写真家チームの助けを借りて、自分たちの家々を回り、レンズを通して自分の物語をどのように語ったらよいか学びました。

その成果発表として、今回、「小さな家にようこそ」と題した写真展が、モザンビークで始まりました。子どもたちの写真は、米国を拠点とするベニス・アーツとユニセフ、その他協力団体の社会的芸術活動の一環として、展示されています。

この写真を使った企画は、子どもたち自身の目を通じて、さまざまなコミュニティーにおけるエイズの影響を見出す目的で実施。秋にはニューヨークを巡回する予定です。また、この企画には、15人のエイズ孤児と、地域で社会・公衆衛生問題に取り組んで活動している16人の活動家(ラジオやテレビのプロデューサー、地域の劇団俳優や青年向けの保健センターで働くピア・カウンセラーなど)が参加しています。

写真:「これはお父さんの写真で、その過去を写しています。」と、参加者のひとり、ヨアキム・アルベルト・マカモくん(16歳)。
© UNICEF/2008/Macamo
「これはお父さんの写真で、昔を思い起こさせる過去を写しています。」と、参加者のひとり、ヨアキム・アルベルト・マカモくん(16歳)。

子どもの権利の前進

「これはお父さんの写真で、昔を思い起こさせる過去を写しています。お父さんの人生そのもので、見ていると幸せになります。」
参加者のひとり、ヨアキム・アルベルト・マカモくん(16歳)は、こう話しました。

この展覧会のお披露目は、世界人権宣言60周年と重なっています。世界人権宣言により、基本的人権と自由は全ての人類に共通で、平等にもたらされるべきものだという認識が示されています。

もちろん、子どもたち自身にも彼らの人権宣言があります。子どもの権利条約は、1994年にモザンビークで批准されました。それ以来、モザンビークでは子どもの人権保護のために、法的枠組みを整備するための重要な対策が進んできました。

積極的な貢献

「子どもたちは、自分の価値観を表現して、自分の人生に影響する決定に参加する権利があります。子どもたちには、私たちが今生きている世界、そして、そこで直面している問題に対する理解を深めることに役立つ、彼ら自身のアイデアや経験、鋭い洞察があるのです。」(ユニセフ・モザンビーク事務所レイラ・ガラゴゾロ・パッカラ所長)

この点で、子どもの権利法案が承認されたことは大きな成果でした。つまり、子どもの権利法案は、子どもの権利条約の原則に則った子どもの権利認識に対して、改めて責任を担うことを表明しているのです。ユニセフは、この新しい法律制定が、人身売買や虐待の被害に遭ったりすることもあるモザンビークの子どもたちを保護する法律と環境を、より強固なものにすることになるだろうと信じています。そして、子どもの権利法案は、政府や協力機関、あるいは子どもの代弁者として活動する団体の基本法として、その活動を導くのです。

同時に、今回の「小さな家にようこそ」写真展に展示された写真は、子どもたち自身が、自分たちの人生に対する大人の理解を深め社会に積極的な貢献ができる存在なのだということを、明らかに示しています。

「子どもとエイズ世界キャンペーン」

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