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| © UNICEF/NYHQ2009-0535/Unknown |
25年にわたる内戦を終えるべく、政府軍は軍隊を前進させています。一方、反政府組織「タミル・イーラム解放の虎」(LTTE)は、紛争地域から市民が出ることを阻止しています。このため、悲惨な戦闘が続き、何万人もの人々が、その銃撃戦の只中で身動きが取れない状況を強いられています。紛争は現在最終局面を迎えていますが、こうした人々の中には、多数の子どもたちが含まれています。
多くの人々が命を落としています。戦闘は激化するばかり。しかし、ユニセフは、最悪な状況はまだこれからやってくるのではないかと懸念しています。
バブーニア町とジャフナ町周辺の避難キャンプに、現在紛争から逃れてきた人々が避難しています。過去20日間で、その数は約3倍に増え、現在、およそ20万人の人々が避難生活をおくっています。その多くがタルシニさんと彼女の娘さんのように、疲労と飢えに苦しむ中、心にも傷を負って避難キャンプに辿り着いています。
ユニセフは、避難してきた人々の多くの緊急のニーズに応えるため、24時間体制で支援活動を行っています。飲料水や衛生施設の需要が膨れ上がる中、ユニセフは、他の人道支援機関などと協力して飲料水を提供し、トイレや風呂などの施設の設置を行っています。
また、栄養不良の子どもたちのための栄養支援センターを設立したほか、妊婦と子どもたちの保健ニーズに応えるべく、病院を支援しています。衛生キット、緊急保健キット、調理用の鍋、浄化タブレット、児童・生徒用や教師向けのレクリエーションキットも提供しており、子どもたちが勉強を再開できるよう臨時学習施設も建設しています。
ユニセフは、家族と離れ離れになった子どもたちの保護および、紛争による影響を受けた子どもたちのための心理的な支援も行っています。
サルシニさんとアナンティちゃんは、現在ユニセフの支援を受けています。サルシニさんは、アナンディちゃんが健康を取り戻していると話しています。しかし、サルシニさんは、幼い娘が二度と父親に会うことがないという事実を受け入れることができません。
「夫は一生懸命農業に従事していて、とてもいい人でした。1年前、私たちは小さなお店も始めたんです。今は何もありません。夫も亡くなりました。」
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スリランカの子どもたちを守るため
日本政府と日本ユニセフ協会 総額200万米ドルを緊急拠出
日本人職員2名が現地で活動中
【2009年5月14日】
四半世紀あまり続く内戦がかつてない激しさを増す中、多くの子どもたちの命が失われています。また、かろうじて戦いを逃れることができた数万人の子どもたちも、いつ終わるとも知れない厳しい避難生活の中、トラウマや感染症、栄養不良など、その心と身体に忍び寄る新たな脅威に晒されています。
ユニセフは、今年はじめ、バンニに最初の避難民が到着した直後から、保健、衛生、飲料水、栄養、教育、心のケア、親を失った子どもの保護などの緊急支援活動を展開し、新たにキャンプに到着する避難民の支援にも全力を挙げています。
ユニセフは、こうした活動に当面必要な資金として500万米ドル(約4億8200万円)の支援を国際社会に求めていたが、日本政府外務省と財団法人日本ユニセフ協会(東京都港区・赤松良子会長)は、13日までに、それぞれ100万米ドル(約9700万円)総額200万米ドルを拠出することを決定しました。※
※日本政府外務省拠出分について:5月1日付外務省プレスリリースで発表された400万米ドルの緊急無償資金協力中、今回100万米ドルがユニセフを通じた緊急支援とすることが決定されました。
※日本ユニセフ協会拠出分について:ユニセフ本部の要請に基づき、自然災害や紛争など緊急事態の発生時に柔軟に対応するために積み立てている緊急拠出積立金より拠出されるもの。
<ユニセフ・スリランカ事務所フィリップ・ドゥアメル代表のメッセージ>
「言葉で表現できないほど悲惨な目に遭ってきた多くの子どもたちが、緊急の支援を必要としています。 日本の官民による今回のご支援により、ユニセフが、そうした支援を子どもたちのもとに届けることができます。」 「日本政府ならびに日本ユニセフ協会が、このたび私どもの要請にいち早く応えてくださったことに、感謝申し上げます。」
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