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世界の子どもたち/ストーリーを読む

ウズベキスタン:寄生虫やその他の病気から子どもたちを守る正しい手洗い

【2012年6月5日 ウズベキスタン発】

ウズベキスタンでは“衛生推進・駆虫週間”の期間中、6歳から11歳までの約90万人の子どもたちに寄生虫駆除剤が配布され、フェルガナ東部のアンディジャン州、フェルガナ州、ナマンガン州ではイベントも行われました。

保健促進活動は、3,000校の学校で行われ、子どもたちは、石けんを使った適切な手洗いについて改めて学びました。この活動では、正しい手洗いが、寄生虫やそのほかの病気を防ぐということが強調されました。

手洗いのゲームと授業
© UNICEF Uzbekistan/2012/Khakimov
ウズベキスタンのフェルガナにある第二中等学校 で、ピエロに扮して子どもたちに正しい手洗いを教えるマスカラボズ・トザヴォイさん。

この手洗いキャンペーンの一環として、フェルガナ州オルティアリク地区にある第二中等学校には、ピエロの‘Mr.クリーン’として知られるマスカラボズ・トザヴォイさんが訪問。Mr.クリーンは、時にはいたずらをして子どもたちを楽しませながら、手洗いの活動に子どもたちを取り込んでいきました。子どもたちは、‘楽しいな、楽しいな、手を洗うことって’とみんなで繰り返し歌いながら、ゴシゴシと手を洗っていました。

マスカラボズ・トザヴォイさんはテレビでこの手洗いの歌を歌ったり、学校のポスターに登場したりして活動を推進しています。また、マスカラボズさんは、子どもたちに家族や友人、近隣の人々に、衛生についてのメッセージを伝えるよう訴え、「学校や家で、‘手洗いヒーロー’になってほしい」と、子どもたちに話しました。

また、マスカラボズさんの行った手洗いのゲームは、子どもたちに大きな影響を与えたようでした。「トイレの後や食べる前、ペットや農場の動物たちと触れ合った後、そして遊んだ後には手を洗わなくちゃいけないよ」ディルシュド・アブドゥラクヒオブちゃん(6歳)はこのイベントで学んだことを説明してくれました。 

寄生虫の進入と闘う
© UNICEF Uzbekistan/2012/Khakimov
ウズベキスタンのフェルガナ州にある第13中等学校で、害虫駆除薬を投与される生徒。

昨年の11月、ユニセフは、保健省、公教育省、世界保健機関(WHO)とともに、寄生虫からフェルガナ盆地の子どもたちを守ることに重点を置いたキャンペーンの第二段階を始めました。

同時期、子どもたちは、最も効果的な害虫駆除剤のひとつであるメベンダゾール錠剤の投与を受けました。「ウズベキスタンの格言で、‘健康な身体には、健全な精神が宿る’と言われています。このキャンペーンは、子どもと教師双方にとって非常に有益なものになるでしょう」ムクハッバトクホン・ソビロバ校長先生はこう話しました。

ユニセフとWHOがフェルガナ盆地で行った共同調査(2011)によると、寄生虫に感染しているこの地域に暮らす子どもたちの割合は、最大で75パーセントに達することが明らかになりました。ユニセフは、国民保健・教育当局に対し、子どもたちの成長と発達に深刻な影響を与え、微量栄養素欠乏を引き起こし、子どもの認知や学習能力を阻害する恐れのある寄生虫の感染についての取り組みを訴えたのです。保健省は、ユニセフの支援を得て、ただちに衛生推進・駆虫キャンペーンを開始し、長期的な水と衛生の推進計画を共同で作り上げました。

子どもたちの幸せと健康のために

「キャンペーンが、この一週間だけのものにならないことを願っています。正しい手洗いを習慣にしてほしいと思います。また、学校に、水道や手洗いのための石けんを確保することも重要です。ですから、ウズベキスタンの子どもたちに長期的で前向きな結果をもたらすために、地域や地区レベルの行政当局、その他関係者に対し、清潔な水、衛生設備(トイレ)、手洗いという3つ全ての要素を、優先的に取り込むよう求めているのです」

ユニセフは、メベンダゾール剤100万錠、学校での衛生活動を促進するために必要な資材の提供など、1週間にわたるこのキャンペーンを支援しました。また、地元のテレビやラジオといった公共サービスを通じて、 適切な手洗いについて促進しました。

「こうした素晴らしい活動に携わることを誇りに思っています。子どもたちの適切な衛生習慣を身につける ための、まさに楽しみながら行う教育アプローチだと思います」「私の仕事はいつも人を幸せにすることです。でも、石けんを使った手洗いを促進することによって、子どもたちを幸せに、健康にすることができるのです。石けんを使った手洗いは、誰もが当然と思っていることですが、いつもの習慣になっているわけではありません」(マスカラボズ・トザヴォイさん)

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