2002FIFAワールドカップTMに向けて

─ユニセフとFIFA 子どものための世界的連携

FIFAとユニセフの提携立ち上げに国際的なスターたちが集合

2001年11月20日、ニューヨーク—国連のコフィ・アナン事務総長は、国際的なサッカー選手、会長・事務局長、俳優、親善大使、子どもたちなどスターぞろいのグループを前に、世界のサッカー運営団体であるFIFAとユニセフとの提携を正式に発表しました。


サッカーをしている子ども

「人々を動員し、より大きな運動を支援するよう働きかけるために、スポーツを活用することは素晴らしい方法です」アナン事務総長は語っています。「サッカーは世界中の何百万人の人々にとって共通の言葉です・・・運動をして、心とからだをきたえるというすべての子どもたちの権利が、紛争や貧困、疾患によって奪われないようにするために、このパートナーシップが役に立つことでしょう」

14歳のアラハジくんは、国連安全保障理事会で演説をしたはじめての男の子です。彼もサッカーが大好きで、子どもたちにとってスポーツをする権利がいかに大切かを各国の報道陣に語りました。
「ぼくは武力闘争に巻き込まれた子どもです。ぼくたちのように、かつて子ども兵士だった子どもがなによりも望んでいることは、普通の生活を送ることです—自由に動き回り、自分で選んだ学校に通い、誘拐される心配なしに友達や家族を訪ねることができること。そして両親は、ぼくたち子どもが教育を受け、スポーツができるようにするために、普通に働けることを望んでいるのです。」

ユニセフ親善大使のロジャー・ムーア氏は、アラハジ少年の発言を受けて、次のように語りました。「この少年は戦場というフィールドにいたのです。私たちはみな、子どもたちが立つフィールドが競技場だけになるよう努力していかなければなりません。」

伝説的なサッカー選手ペレ氏は、彼が記録に残る1000点目の歴史的ゴールを決めた日が、32年前の11月19日だったことを聴衆に語りかけました。「私はそのとき、社会に向かって子どもたちのことを考えようと訴え、自分自身もそうすることを誓いました。ですから今日ここで、世界の2つの大きな団体が「セイ・イエス・フォー・チルドレン」のために手を結んだのを見届けることができたことを、神に感謝いたします。」

「この提携によって、ワールドカップの期間中、10億人以上もの人々の前で子どもたちの権利をアピールする機会ができました」ユニセフのキャロル・ベラミー事務局長はこのように語りました。「私たちは、すべての人々が子どもたちとともに、子どもたちのために世界を変えていく力になり得るということを訴えます。」

「我々は、よりよい世界への希望を子どもたちに与えられるよう活動します」FIFAジョセフ・"ゼップ"・ブラッター会長も同意見です。「世界でもっとも人気のあるスポーツを通じて、世界中の理解が高まるよう、我々が仲立ちとなります。」

セレモニーの後、アナン事務総長は国連本部前のノース・ローンで、数分間若い選手たちとサッカーを楽しみ、ペレ氏は米国の人気選手ブランディ・チャステインさんとヘディングでボールのやりとりをしました。
立ち上げのセレモニーには、2002年ワールドカップ開催国である日本と韓国の大使、韓国サッカー協会会長、ナーネ・アナン夫人、ユニセフの支持者であるクリスティーナ・ソルストルップ氏も出席しました。